ソートベーカリー

小麦粉をこねてパンを焼くように、頭の中で考えたことを文章にしていきます。

伊勢崎賢治パン

先日、ウーマンラッシュアワー村本と伊勢崎賢治の音楽とトークのライブに行ってきた。

 

ドラムの坂本さんという方と一緒に2人が登場するやいなや、伊勢崎さんのトランペット演奏が始まる。

正直この時は、プロの演奏をこんな間近で見れる喜びとは裏腹に、たった45分間のライブで音楽だけの時間はもったいないなと思ってしまっていた。

僕は2人の憲法9条についてのトークだけを楽しみにしていた。

 

音楽が終わり拍手喝采

ここからトークが始まる。思ってたより難しいが、それもわかりやすく話してくれる。

 

日本の領空をアメリカは犯していないか。

いつのまにか米軍が自由に行き来している。

 

そもそも一国の領土に他国の軍隊が常在していることは世界から見てどうなのか。

生まれた時から当たり前になっていて異常なことに気づきにくい。

 

憲法9条はアメリカから提示されたものなら英語で読むべきではないか。

「陸海空その他の戦力はこれを放棄する」の部分。英語では”war potential “と書いてある。つまり、ありとあらゆる武器となるものを全て封じるという意味合いとなる。

 

日米地位協定のせいでアメリカ人を裁けないと言うが、日本とジブチにも地位協定があることを無視していないか。

日本はいつも不利な立場ではないのだ。

 

そんな話をしつつ伊勢崎さんはトランペットを吹き鳴らす。

そして村本はマイクを持って叫ぶ。

 

憲法の話をするとファンの人から「そっちへ行かないで」と言われる、と堀潤に相談した。

すると彼は「あっちもこっちもなくて、憲法は国民の生活を支えるもの。みんなの足元にあるんだ」と言ってくれた。

このライブを通して改憲に賛成しろとも反対しろとも言わない。ただ自分たちの国の自分たちのことだから、知って考えて意見を持とう!もし国民投票になった時に、自分はこうなって欲しいからというはっきりとした意思の下で1票を投じられるようになろう!その為にみんなで意見を聞いて意見を言い合おう。

 

彼が持つイデオロギーは、右でも左でもなく「民主主義」だ。

 

そう感じたその時、彼のマイクパフォーマンスと伊勢崎さんの奏でるトランペットがとてつもなく共鳴しているように感じた。

 

レニーブルースが生きた時代もジャズ真っ盛りだったというが、人々の生きづらさを和らげるという意味でジャズとスタンダップコメディは物凄く相性が良いのだ。

音楽は必要ないと思っていた自分を恥ずかしいと思う。