7年前にNHKで放送された「笑う沖縄 百年の物語」を観賞した。
沖縄のお笑い芸人について取材した番組だったが、その在り方について感銘を受けた。
戦時中、米軍が上陸してお酒を飲んで暴れたり女性を襲ったりして暗くなった雰囲気を和ませたのが当時の芸人の始まりだったという。
そして現代では駐在米軍基地をネタに盛り込んだ「お笑い米軍基地」というグループが、日本政府に対して悶々とした沖縄の人々の気持ちを解しているという。
番組内でも紹介されたが、沖縄で起きた事件や事故が全国のニュースではあまり紹介されないことが多い。特に米軍基地の話となれば全体の74%を置いてもらっているのだから知らない興味ないというのは冷たすぎる態度だ。
一般的には沖縄というのは旅行先・リゾート地というイメージが強い。
昨年6月に羽田空港で見かけた若いカップルは真っ黒に日焼けしてオリオンビールのTシャツを着ていた。実はこの週末6月23日は沖縄慰霊の日という沖縄戦終結を記念した特別な日のタイミングだった。彼らはどれだけそこに思いを馳せただろうと考えた。
僕が沖縄に興味を持ったのもここ数年の話だが、知れば知るほどわからないことが増えてくる。
それはそこに住む人々が、それぞれの気持ちを抱えて生きているからだと思う。
一括りに「沖縄は」とか「米軍は」とか「辺野古は」と語るのは失礼だとも思う。
一人ひとりの気持ちや立場を理解していくことが必要だ。
これは沖縄だけの話ではない。