ソートベーカリー

小麦粉をこねてパンを焼くように、頭の中で考えたことを文章にしていきます。

あーんパン

NHKバリバラの重度障害者の回を見た。

 

正直言って全く知らない世界だし、自分が適当な対応ができる自信は全くない。

だからこそ少しでも知ることが大切なんだと思う。

 

バリバラドラマでおなじみの横田さんが施設での食事を手伝う場面があった。

横田さんはスプーンを口に運ぶ際、ごく自然に「あーん」と言い、それを注意された。

相手は障害者と言えども大人なので、そういった子供扱いは失礼とのことだった。

確かに、老人ホームなどでもそういった言葉を使わないというのは聞いたことがあった。

 

ここで僕は疑問に思う。

子供に対して「あーん」と言うのは適切なんだろうか?

すぐにはわからなくても「口を開けてね」と毎回言うことで言葉を覚えてくるものだと思うし、その一方で大人が「あーん」と言えばそれを真似して口を開けてくれるものかもしれないと思った。

 

実際に知り合いの保育士に訊ねたところ、

確かに正しい日本語を聞かせることは大切だが、「あーん」は言葉の意味がわからない時に助けになるステップの言葉として大切。

と教わった。

車のことを「ブーブー」と言うのも同じだと言う。

 

僕らも大人になるに連れて使う言葉が変わってきている。乳児の言葉はその前段階として必要なのだ。

ただし、使い方にも気をつけないといけない。大人が無理やり食べさせる為の「あーん」ではなく、子供の食べたい気持ちを尊重した「あーん」の仕方を工夫しようと教わった。

 

バリバラを見ると毎回放射状にいろんなことを考えさせられる。とても良い番組。