ソートベーカリー

小麦粉をこねてパンを焼くように、頭の中で考えたことを文章にしていきます。

言ったもの勝ちパン

仕事をしているとお客さんから頼みごとをされることがある。

多少無茶な頼みでも、申し訳なさそうにお願いされると、今回だけはいいかなと受けてしまうこともある。人間だもの。

 

しかし中には強い口調で激しく要求されることもある。

ましてや自分の勘違いをこちらの責任にしてなぜか怒っていたりする場面では、何かしら対応しないと収まらなかったりもする。

正直そんな要求は受けたくないが仕方ない。お客さんだもの。

 

僕はこの言ったもの勝ちの空気がものすごく苦手だ。

 

「ごめんなさい、今はできないんです…」と言ってわかってくれるAさんがいる一方で、

 

「早くしてよ!何でできないの!」と無理矢理要求を通そうとするBさんがいる。

 

この時にとても悩む。

対応しないとBさんは収まらないが、それならやむなく諦めたAさんも強く主張すればよかったことになってしまう。

 

学生時代に焼肉屋でバイトをしていた時もそうだった。

1週間で最も忙しい日曜の夕方。店は満席で2階の団体客の対応にも人手を要していた日のこと。

ピンポーンと呼び出しボタンが押されたことには気づいているが、先にこの皿を運ばなければ厨房の場所が空かないから、

「すみません!少々お待ちください」と声をかける。

そんな時に別のテーブルから、

「おい!早く持ってこいよ!」とキレ気味の怒声が響いたので、トラブルを避ける為にそちらに向かうしかないという経験をした。

 

こういう場合も言ったもの勝ちなのがとっても悔しい。静かに順番を待ってくれたテーブルに何かサービスしたいくらいだ。

実際店長がデザートを出したこともある。

 

物分かりの良い人が損をする社会であってはならない!

 

結論、僕がそういう性格だからだ。