イチローの引退会見で気になったところを引用する。子供たちへのメッセージの場面だ。
野球だけでなくてもいいんですよね、始めるものは。自分が熱中できるもの、夢中になれるものを見つければそれに向かってエネルギーを注げるので、そういうものを早く見つけてほしいと思います。
それが見つかれば、自分の前に立ちはだかる壁にも、壁に向かっていくことができると思うんです。それが見つけられないと、壁が出てくるとあきらめてしまうということがあると思うので。いろんなことにトライして。自分に向くか向かないかよりも、自分の好きなものを見つけてほしいなと思います。
大好きな野球と真剣に向き合い続けたイチローならではの言葉だろう。
イチローも大坂なおみも藤井聡太も本庶佑も、それぞれの世界で一流として認められた人達に共通することは「好きなものを夢中になって突き詰めた」だと思う。
様々な分野で目立った活躍をする人物が現れる度に、メディアは大きく取り上げる。
好きなものを極めて認められた人物を「すごい!」と取り上げる割に、教育はみんなが同じであることを重視するところから抜け出せていない気がする。
ましてや、何かに一生懸命になっている人を見て冷笑する空気すらあったりする。
一定の基礎教育が必要だし社会基盤となることは承知の上でだが、
子供のうちに好きなことに時間を費やして伸ばすということはこれからの世の中で必要な教育の姿勢ではないだろうか。
今回のイチローの会見を見て、
「イチローはやっぱり凄いね」で終わらせてはいけない。
自分が熱中できるものを見つけ、壁に向かっていくこと。いろんなことをやってみて、好きなことを見つけること。
とはいえ子供は知っている世界がまだまだ狭かったりもする。だからこそ大人がいろんなものを見せて教えて体験させてあげることが大切だと思う。なるべく多くの選択肢から子供の好きなことを見つけられるように。
子供だけじゃなく大人もそうだと思う。