ソートベーカリー

小麦粉をこねてパンを焼くように、頭の中で考えたことを文章にしていきます。

選挙カーパン

昨日から統一地方選の後半戦が告示され、街中を選挙カーが走り始めた。

 

Twitterで「選挙カー」と検索すると否定的な意見が圧倒的に多いので世間の評判は一目瞭然だと思うが、これが何故かなくならない。

 

昼寝していた子供や犬が起きてしまうとか、選挙カーで名前を聞いた奴には票入れないとかいう意見も多いと思う。

 

以前、駅前でチラシを配っていた議員秘書の方に話を聞いたことがある。

その方は、どの立候補者もまずは名前を覚えてもらうことが大切だと話していた。

一般的に家の近所のスーパーやコンビニの場所を把握しておくと、帰り道にどこに寄って帰ろうかという時の選択肢になるのと同じように、誰に投票しようか迷った時の選択肢になることが重要なのだという。

そこで、名前も大切だがその人が何をしようとしているか政策の方が大事ではないか?と訊いてみたが、顔と名前を覚えてもらわないと政策も聞いてもらえないのでこうしているのだと言われてしまった。

 

この話を聞いて少しだけわかった気がする。

選挙の時期だけ街頭に立って喋ったりチラシを配ったり手を振ったり握手をしたりするのは全て顔と名前を覚えてもらう為だ。

以前何かの番組で舛添要一氏が「目を見てしっかり握手をされたらその人に入れたくなる」と話していたが、そこが問題ではないだろうか。

 

世間では選挙以外の普段から政治に関心を持っている人が少ない気がする。

安く何でも手に入ることも相まって社会に対して不満がなかったり、貧しくて自分の生活で精一杯だという人も多いと思う。

そもそも国会にしろ地方議会にしろ平日の昼間に行われているので会社勤めしている人が見ることは不可能だし、仮に仕事をしていなくてもわざわざ「今日は議会に行こう」と計画する人も少ないだろう。

 

そう、僕ら有権者が日頃から政治や議会に興味を持っていないから選挙期間になると立候補者はただただ自分の名前を連呼するのだ。

 

僕がドイツで見た選挙は街中にチラシが貼ってある程度で、立候補者は公園にテントを張って来てくれた人に飲み物を振舞いながら政策を話して意見を聞いている様子だった。スピーカーなんて使用していない。

これがドイツの一般的なものかどうかはわからないが、議員にも市民にも有益なやり方だと思う。

 

選挙カーがうるさくて迷惑なら日頃からみんなが政治に興味を持って自分なりの考えを持つことが1番の解決策ではないか。

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