れいわ新選組から当選した2議員の国会参加の為に車椅子のスペースを作ったというニュースに対して、こんな反応を見かける。
「税金の無駄使い」
こういう、障害者の参政権を勝手に奪うような人は無視していればいいのだけど、この言葉に何度か見覚えがある。
ジャーナリストの安田純平氏が拘束され、国が身代金を支払ったという噂が広まった際に「迷惑だ」「自己責任」という言葉がはびこった。
この身代金は国も安田氏も否定しているが、ここでも「税金を…」ということが言われていた。
この「税金を使うな」「税金の無駄だ」という主張をする人々の中では、この言葉の前に「我々の」がついている。
彼らは自分が得すること以外に税金が使われることに納得がいかないらしい。
税金は“公共の福祉”の為に使われている。
それはつまり、“日本国民の暮らしを豊かにする”ということ。だからその対象は“あなた”でもあるし“あなたではない”場面もある。
税金を勝手に使われたくないと思うならば税金を徴収しない世界を想像すればいい。
病院や学校、警察や消防などは民間企業が経営して価格競争も起こって利用するにはお金を支払う必要が生まれるだろう。
道路だって整備されてないから誰かがやらなきゃいけない。でも自分が得することしかしない人たちはそんなことはしない。
めちゃめちゃ不便なだけじゃん!
もう一つ想像しなきゃいけないのは、一見自分とは無関係な人に税金が使われているように見えても、それはいつか自分にとっての利益にもなりうるということ。
車椅子を要する議員が生まれたことで、街のバリアフリー化にも好影響があるだろうし、様々な障害を持つ人が意見を伝えやすくもなる。
自分や自分の家族が事故や病気などで車椅子生活を余儀なくされた時にその恩恵を受けることだってある訳。
めちゃめちゃ大事じゃない!?
昨日も書いたけど本当に税金の無駄使いだと思う事業も正直言ってあるよ。
だから行政の仕事をしっかり監視することは必要だとは思う。
その上で、人権をないがしろにするのは違うよねって話。