ソートベーカリー

小麦粉をこねてパンを焼くように、頭の中で考えたことを文章にしていきます。

不自然パン

初めて兼六園を訪れてみた。

 

聞いた話で申し訳ないけどどうやら一つの庭園で六つの景色を兼ね備えていることから「兼六園」というらしい。なるほど。

 

ただ観光地ということで気軽に子供を連れて来やすい感じではあるけれど、ちょっと子供には楽しい所ではないのかなと思った。

というのも、やはりここは完璧に手の施された庭園なので通路以外に足を踏み入れてはいけないし、なんなら手で触れられる木はほとんどないも同然だった。

目で見て肌で空気を(たまに耳で音も)感じて楽しむ空間は子供にはまだ難しいのだろうなと思った。多分自分が子供の頃もそうだっただろうし。

 

で、日本に生まれ育てばある程度この庭園の静けさや穏やかさに感動を覚えるものなんだけど、「あそうか」と気づかされたことがある。

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本当に当たり前のことを平然と書いてしまうんだけど、松の木が倒れないように添え木がしてあることに気がついた。

今まで自分は日本の庭園は「自然」だと思ってた節があるようで、これを自分の目で見た時に「不自然なんだ」ってことがわかった。

当たり前だ。一年中絶えず“手入れ”をしているんだから自然であるはずがない。

 

自然を求める人は登山や森林に行けばいいと思うんだけど、それだって道が舗装されていたりすれば「不自然」とも言えるのかな。

でも兼六園で聴こえた鳥の声は本物な訳で…。

結局のところ自然と不自然に明確な線引きはないし、人間も地球から生まれた生命体だと思えば人間の影響で変わる自然もまた「自然」なんだろうな。

 

 

最後に、

子供を元気に走り回らせたかったら近くの金沢城公園のここに行くといい。とんでもなく広くて景色が良くて人が少ない。穴場。

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