ソートベーカリー

小麦粉をこねてパンを焼くように、頭の中で考えたことを文章にしていきます。

選択肢が多いパン

子供の成長過程ではいろんなものに触れて欲しいと常々思っている。

 

親の身勝手でピアノや英会話の教室に行かせるより、自らの意思で道を選ぶ方がモチベーションが高く長く続くのは周知の事実で、子供本人には様々な選択肢の中から好きな道を選べるようになって欲しい。

例えば野球しか教わらなかった子がサッカー選手に憧れることはできないし、もしかしたらスポーツ以外にも向いていることがあるかもしれないと可能性を広げるのが大人の役割であるはず。

 

たまに想像するのは、電気も制限して使用するようなアフリカの小さな国で生まれた子供がどうやったら宇宙飛行士やフィギュアスケーターのような何の接点もない世界を目指せるようになるのかというようなことだ。フィギュアなんてどんどん低年齢化していってるし。

ごく稀にウィリアム・カムクワンバのような少年が現れるだろうけど、一般的には百姓の子は百姓になるしかないしその村の人もそういうものだと思ってたりする。

 

だからやっぱり世界中の全ての子供達に今ある“全ての”とはいかずともなるべく多くの仕事や可能性を知って欲しいと思う。もしかしたら今はまだ存在しない職業だってあるかもしれない。

 

だけど僕は「選択肢が多い方がいい」と主張する一方で違うことを思ったりする。

 

僕は選択肢が多過ぎると精査できなくて具合が悪くなる。

この前も少し良さげなレストランを探そうと検索してみると際限なく情報が出てきた。いくつか自分の好みに合うようなものを比較していくうちに、もうどれがどんなだったかわからなくなり混乱してしまった。

 

別の例もある。

誰しも週末の予定を決める時に天気予報を見ることがあると思うんだけど、サイトやアプリによって微妙に違っていて、

「午後から雨」とか「夕方から雨」とか「曇り」とか書かれていると脳が勝手に「曇り」を信用してしまう。

 

選択肢があるということの弊害もあるんだけど、それでもやっぱり子供にはいろんな世界を見せてあげたいかな。

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