ミヒャエル・エンデの生い立ちを知った。
子供の頃は父親の反政府活動によって収入もなく、友人を家に呼ぶこともできなかった。
しかし両親から大切に育てられたエンデは様々な才能を発揮し、結局どの道に進むか困っていたという。
そんなエンデを応援するように、父親から贈られたという絵には「どんな道を進もうと、才能を発揮しなさい」ということが描かれている。
ヤバイ、悲しい、うちとは逆だ。
いろんなことができたエンデと対照的に僕は子供の頃から“できなかったこと”の印象が非常に強い。
例えば絵。自分の絵は他の人と比べて下手くそだと保育園の頃から感じていたし、小中学校でも上手い絵を描けなくて恥ずかしかった。
勉強でも、たとえ良い成績を取っても「◯◯さんは?」と他の生徒と比べられることが多かった。
できないことを指摘されてしまうと、子供ながらに何となくそれは悪いことで頑張らなくてはいけないと思ってしまうんだろう。
だけど本当はエンデのように、あれもできて凄い、これもできて凄い、と周りを本人が盛り立てることで本人も更にいろんなことに挑戦してみようと思えてまた新たな才能が見つかるという好循環が生まれるのではないだろうか。
なるほど。そうやって育った人物の書く物語か。そう思いながら彼の作品を改めて読んでみることにする。