話題の映画『37セカンズ』を観た。
産まれてからたった37秒間呼吸をしなかったことで脳性麻痺になった主人公まゆ。
最初の37秒がそんなにも人生を変えてしまうことに驚いた。
この映画に出てくる社会は障害者にとても優しい。車椅子のままバスや電車に自然に乗れるし、まゆの行く先では驚くほど親切な人が多かったりする。
なんというか、主題がそこじゃないからだろうなと思った。
障害者が社会で疎ましがられるような展開の物語を描きたい訳じゃないから、敢えて“親切”にしてたのかもしれない。
介護士のとし君なんか親切過ぎておかしいもんね。
主人公のまゆを見ていると外へ飛び出すことの大切さを思い知らされる。
初体験を済ませそうとして支払った1万8千円で思った通りにはいかなかったけれど、1万8千円より遥かに価値のある出会いがあった。
危険なこともあるだろうし失敗することもあるだろうけど、考えるよりまず行動することで思いがけないことが起こる。
僕も外に出たくなってきた。もう少しの辛抱だな。
そして障害者を子に持つ母親の過保護問題。
心配が何より上回る気持ちは凄くわかる気もするけど、子供をもっと信頼して期待してほしい気もする。
心配性な親を振り切って外に出るのはかなりしんどいのがよくわかる。だからこそ、親は子を、子は親をもっと信頼していくのがいいんだよ、と自分にも言い聞かせておく。
難しいけどね。
あぁ、外に出たい。