自衛隊駐屯地配備なんてそこに住む人々の生活に直結する話なのに全く説明も議論もされずに進められた。
そこで若い人たちが立ち上がり、賛成反対に関係なくまずはみんなで考えようと住民投票を実施するための署名運動始め、必要数以上の署名を集めた。
しかし石垣市議会がそれを否決。
民主主義の根幹が揺らぐ決議に対する裁判が今行われているという。
話を詳しく聞けば聞くほど行政の身勝手が目に付きおかしいじゃないかと思えてくる。
そこに住む人の声を封じるやり方は香港の問題とも通じるところがある。
しかしもっと重要なのは市民・県民・国民一人ひとりが意見を持つ権利を大切にすることなのだと思う。
今回のように行政が勝手に決めたことに対して「おかしいじゃないか」「知らされてないぞ」としっかり声を上げていかなくてはいけないと実感した。
というのも上の訴訟のような話を聞く度に僕は毎度祖母の言葉を思い出すからだ。
テレビでニュースを見ていたある日、僕が「これはおかしいよね」と言うと祖母から「素人が政治に口を出すな。政治は政治家に任せておけ」と叱られたのだ。
これは意外と多くの人の総意なのかもしれない。だけどそれを自分が大事に思う家族から聞かされたことのショックは大きかった。
そして同時にこれが当たり前になってはいけないと本気で思うようになった。
しかし実際は難しい。
家族の中でさえ、政治の話を向けると沈黙が生まれたり、時には「お前は思想が強い」と馬鹿にされたりする。まだ僕の意見言ってないのに(笑)
確かに子供の頃から政治の話は何かタブー視されたところがあった。「大人になったら選挙には行きなさい」と言うのに、「どうして誰に入れたかは家族でも話してはいけない」と教わった。
石垣島の件に限らず原発の是非やその他の政策についても住民同士の対立や分断が生まれることを懸念して表立って意見表明できないとよく聞くが、正直言ってそれを避ける為に話さないようにしているのかすらわからない。だって本当に政治の話を誰もしないから。
それが大間違いだということが今になってよくわかる。
常に地方行政から国政まで「自分はこう思う」とか「いやこういう意見もある」とか話し合える場を作っておかないと、いざ目の前に重要な問題が提示された時に全員で知らんぷりすることになり、権力者の都合の良い方へ簡単に転がされてしまうんじゃないだろうか。
そんなことで本当にいいの?