ソートベーカリー

小麦粉をこねてパンを焼くように、頭の中で考えたことを文章にしていきます。

エストニアパン④着陸

現地時間14時。ついにヘルシンキ空港に到着。

入国審査も通りスーツケースを受け取る。とりあえずトイレへ・・・。こっそりと財布の中の日本円と封筒の中のユーロを入れ替える。じゃらじゃらと音がする。ついでにトイレを済ませたけど、あれっ、便座からトイレットペーパーまでが遠い!作ったやつバカだろ!

 

空港の外に出てみる。大きな看板に「Welcome to Helsinki」って書いてある。来たんだ!ターキッシュエアの看板のでっかいモーガンフリーマンが微笑んでいる。ぶつかった兄ちゃんが”sorry”って言ってくれる。渋谷駅でぶつかられて謝られたことなんかないのに。いろいろと海外に来たことを実感している。

とてもとても長いエスカレータを降りた先に地下鉄のホームがある。チケットはどうするんだろう。よくわからん!路線図を見るとどうやら電車は環状に走っていて、どっち周りでも30分くらいでヘルシンキ中央駅に着くらしい。目の前のおばさんが触っていた機械を見様見真似で触ってみる。大人5ユーロ、たぶんこれ、だけど支払いはカードオンリー。早速カード支払いなのか。たったこれだけで日本との違いを実感する。

あ、電車来た来た。荷物を棚に上げて座った途端、男女4人組がぎゅうぎゅうに乗ってきた。4人席に5人入った・・・。いやこれは早速チャンスだと思いどこから来たのか尋ねるとロンドンからだと教えてくれた。しかしそれ以上僕と話してくれる様子はなく、なんかスマホで動画を見せ合って笑っている。そして彼らの英語が全く聞き取れない。焦る。この先大丈夫か?ときどき空のペットボトルが転がってその度に拾う。

 

ヘルシンキ中央駅に到着。みんなここで一気に下車するんだなぁ。旅行客も多いようだ。僕は見逃さなかった。目の前の男性が壁に備え付けられた謎の箱の前でボタンを押し、そこから地図らしき紙を取り出したのを。早速やってみる。地図をゲットした!頭の中でゲームの小さなファンファーレが鳴ってる。軽いサバイバル能力を発揮。駅の売店の窓にはでかでかとハンドスピナーが宣伝されており、流行っているのは日本だけじゃないことを実感。何が楽しいんだろう。のどが渇いたので売店で水を買って駅から外に出る。大きな建物に囲まれてまさに大都市のイメージにぴったりだ。しかも新しいデパートも古い石の建物も混在していて時代が共存している。バスや路面電車が各方面に走っている。正直今回の旅の目的はエストニアのみでヘルシンキには全く興味はなく何があるかも全く知らなかったが、初めての空気を吸っているということがすごく嬉しかった。まだ船の時間まで余裕があったので港に向かってゆっくり歩いて街を楽しもう!

・・・数分後、古い街並みは気に入っているが、このデコボコした石畳はスーツケースを転がすのに向いておらず疲れてしまう。