僕は普段演劇を観に行く人間じゃないんだけど、それでもずーっと楽しみにしていた作品がこの『くちづけ』だ。
5月の連休中に映画版を観て感動し、ラジオで舞台が行われたことを後から知って、映像配信を楽しみにしていて、今日遂にそれを見届けた。
だから僕はこのストーリー自体はもう知っていたんだけど、はっきり言って映画版の何倍も大爆笑して、何倍も大泣きした。
自宅のリビングの真ん中で笑い転げ、力なく椅子に寄りかかってハンカチで涙を拭いての繰り返しだった。大袈裟じゃなくマジで。
知的障害者を扱った作品ではあるけれど、そこで繰り広げられる出来事や会話は全て障害者とか健常者とか関係なく「人間」の話だよなと考えさせられる場面がいくつもあった。
僕はこういう、笑いの後に涙が来て、自分の価値観すらも揺さぶられる感情のジェットコースターが大好きだ。
そして観終えた後はぐったり放心状態。それだけ最高の作品だったということ。
泣けるかな、難しくないかなとか思う必要は全くない。「何か大笑いしたいな」って気持ちで観てほしい。そこにどんなメッセージを受け取るかは人それぞれだから。
僕なんか幕後のエンディングで大泣きしてた。
その理由は、これだけ凄い演劇をやっているのに、コロナ禍で上演するかどうか、客はどこまで入れるべきか、とてつもなく悩んだだろうなということまで考えてしまったからだ。
受け取り方は人それぞれ、ただ大笑いできることは間違いないので是非おすすめします!