友人に誘われ渋谷にある『Tokyo Comedy Bar』というコメディクラブに初めて行ってみた。
中に入ると受付の店員から周囲の客までほとんどが外国人。今までの渋谷では当たり前だったけど、このコロナ禍の2年半の間あまり見かけなかったせいで何か新鮮な気持ちだった。
久しぶりに英語のスイッチを入れた。ビールを注文するくらいはできる。
席に座り、隣に座ったイギリス人に話しかけてみた。彼は18歳で、親の仕事の都合で3年くらい日本にいるのだという。このコメディクラブに来たのは初めてだけど、本場のコメディクラブと似た雰囲気だって教えてくれた。
ステージ横に全身黄色の衣装を着け、黄色いカツラを被り、顔に派手なペイントをした男性が現れ「ピカチュウだ」と名乗っている!!正直、結構スゴイ。それと同時に「あれ?こういうコメディアン?」と疑問に思った。
僕が好きでよく見ているスタンダップコメディは、Tシャツジーパンのコメディアンがマイクを持ってステージで喋り会場を沸かせるようなイメージで、こういう"見た目"で笑いを取ろうというものは少ないからだ。
ちょっと心配になりながらもショーが始まる。司会者がステージに上がって話し始めた途端、別の心配がこみ上げてきた。
はやいっ!全然聞き取れないっ!
結構集中して聞いてたけど、単語と文脈でなんとなく理解していくくらいで、正直半分も聞き取れてない。
だけど笑うポイントは割とわかりやすくて、他のお客さんと一緒になって笑うことができた。
この日のショーはバトル形式で、2人のコメディアンがマイクを持って立ち、お互いをいじり合うというもの。するとどうしても見た目とか出身とか人種が取り上げられやすく、面白いところもあったけど僕はそんなに好きではなかった。
と、ここで気がついたことがある。ネタが面白くて笑っている時はいいんだけど、僕が笑ってない時には「英語が理解できなかった」と「ネタが面白くなかった」の2種類があるのだ。
そういう時に、こっちは面白くなくて笑っていないのを、理解してないんだなと思われないようにしたいという意識が働く。
そんなこんなでコメディバトルが終わり、審査員のコメディアン3人が投票して勝者を決める。そこで先ほどの"ピカチュウ"が現れ、勝ったコメディアンの首にメダルをかける。
えーーー!!この日のショーを最後まで見てたけど、こんなに派手な格好のピカチュウの役割それだけ!?ネタやらないの!?
「この店のマスコット」ということで納得することにした。
ちなみに、今回見た中でケニア人のEvans Musokaという芸人が"日本人ってこうだよね"というネタをしていてとても面白かったのでオススメする。