「大どろぼうホッツェンプロッツ」などで知られるドイツの児童文学作家オトフリート・プロイスラーの話に感銘を受けた。
彼は世界中を旅して各地に伝わる昔話を集めて回っており、その話をまとめて本にしている。
その中で彼のモットーとして、話の結末や主人公の行動を変えるということはしなかったそう。
なのでハッピーエンドもあれば悲しい話もあるしふに落ちない話もあるという。
当然善人も悪人も出てきて、幸福にも不幸にもなっていく。そのキャラクターの運命をそのまま表現することで、読んだ子供達が自分の生き方をじっくり考えることを求めている。
ここ数年、昔話や絵本の内容を教育的にしようとしてオリジナルの展開をねじ曲げたものが目に入るように感じていたのでこの話が心を打ったんだと思う。手を加えずそのままである方が実は大切なのかもしれない。