Netflixの「FYRE 夢に終わった史上最高のパーティ」を視聴。
2017年に開催されたFYRE フェスの実態を追ったドキュメンタリーだ。
ざっくり説明すると、
青い海!白い砂浜!ジェット機にクルーザー!バハマの超豪華フェス!
という宣伝で注目を浴びた音楽フェスが、ずさんな経営によって、
狭い移動バス…ずぶ濡れのテント…チーズ載せただけのパン…金返せ!
となった事件の関係者に取材したものだ。
この事件、もちろん主催者は誇大広告による詐欺で捕まっているが、闇深いのはこの会社だけではない気がする。
まず初めに、最高のプロモーションビデオを作る為に参加したインフルエンサーのモデル達。彼ら彼女らのインスタでの発信からこの事件は始まっている。流石の影響力で一気に人々を惹きつけた。
「史上最高のフェスに乗り遅れるな!」と勢いづいたお陰でチケットはすぐに完売。
これがネット上の第1の盛り上がり。誰もが最高のフェスに参加する最高の自分をインスタに投稿したがった。
しかし現実の惨状を目の当たりにした参加者は次々と怒りの投稿を発信。メディアもその異常性に気づき大ニュースとなる。
「調子に乗った奴らが大金払って騙された!」と馬鹿にする風潮が起こり始める。
これが第2の盛り上がりだ。カッコつけた人達の失敗する姿は笑いのネタとなった。
その上で、NetflixやHuluがドキュメンタリー番組を作って配信した。「みんな見たいよね?」と。第3の盛り上がりを作る為に。
そう、事件についてよく知らない自分が、何だろうと興味を持ってこの番組を見てしまったこと自体が、何か次の盛り上がりに加担した気持ちになってしまう。
ちょうど、Netflixのブラックミラーの第1話「国歌」を見た時のような気分。
凄い事件だなとは思うが、本当に笑えない。特に最後の島の住民のインタビューを見た後は。