前にも書いたけど「読解力ねぇな」って言葉が大嫌いだ。
この言葉は相手に伝える努力を最大限した上で初めて言っていいものだと思う。
それをせずに「読解力ねぇな」というのはとても酷い。なぜなら言った者勝ちになるからだ。
と言いつつ自分には読解力があるのかと不安にもなる。
誇るほどではないが読書好きは自認するし、新聞も好きでほぼ毎日読んでいる。
そして文字を書いたり読んだりすることには人一倍気を使っているつもりだ。自分の書いた文章に誤字があると気持ち悪くなるほどに。
それなりのプライドがあるから「読解力ねぇな」と言われて腹が立ったんだと思う。
そんな僕も小学生の頃こんな経験をした。
国語の教科書に載っていた『スイミー』。大きなマグロに襲われ仲間と逸れた黒い魚スイミーが海の中で赤い魚たちと出会った場面。
僕はクラス中の反対を押し切って「この魚たちはスイミーの仲間の魚だ」と言い続けた。何故か頑なに言い張っていた。
文章には明らかに「スイミーのにそっくりの」と書かれていたのに!
いまだにこの時の恥ずかしい気持ちは忘れられない。だからこそ僕は今“ちゃんと読む”ことに気をつけているのかもしれない。