一か月程前にドイツ語検定に向けて勉強していることを書いた。
昨日がその本番だった。
正直言って自信はない。そもそも自分のレベルに見合っていない準一級を受けようというのだからそんなものだ。出題される文章が僕のよく知っている分野の内容で、かつその他も根拠なく選んだ選択肢がハマるという強運が重ならない限り合格なんてありえない。
とはいえ久しぶりに「試験」の空気を感じることにわくわくしていた。
例えば前夜に寝過ごさないよう無駄にアラームをセットしたり、受験票や時計やシャープペンシルを忘れないようカバンに入れたりした。
普段の出勤より少し早い時間に家を出て、寒くてまだ少し暗い中を歩いて電車を乗り継ぎ受験会場に行く。あーなんだか受験生だ。
強い意志で外出自粛をしている訳じゃないけど、さほど用事もないのでこのところ自宅と職場の往来しかしていなかったので、何か面白いことでもないかなと考えながら会場となっている大学に向かった。
結論から言うと、何もなかった。
寒い外を歩いて暖かい会場に入るとびっしょりと汗をかくのはいつものことだし、検定の注意事項も大体わかりきっていることだし、もう学生でもないので別段緊張することもないし。
テスト自体はやっぱり僕には難しすぎて、文章の内容こそ大まかに理解できるものの、出題に正しく答えるなんてことはちょっとハードルが高かった。過去問やったくらいじゃ太刀打ちできない。
僕はなるべく長文読解に時間を費やしたいと計算しながら最後の最後ギリギリまで問題と向き合って解答欄を埋めた。過去問でもわかってたことだけど、全文読んで整理するには時間が足りない。それくらいのレベルの試験なのに、なんと僕の隣の席の人は試験開始10分過ぎてから会場に入ってきた。絶対時間足りてないだろ!そこから巻き返そうとするあなたの解き方を見習いたいとすら思った。
手応えは一切ないにしても、とりあえず終えたということで昼に駅前のちょっと値の張る海鮮丼を食べて帰った。
別にこれでドイツ語の勉強を止める訳じゃない。これからもちょっとずつ取り組んで知識と自信を身につけていくだけだ。
少しだけタメになったことがある。
準一級の問題ともなると、正しく文章を理解することが求められる。
つまり文章のテーマが環境問題で「プラスチック」という単語が出たからといって、プラスチックを減らしましょうという内容とは限らないのだ。
そういった先入観を抜いて読み解く力はネットで記事をざっと斜め読みしてわかった気にならない為に大事だなと感じた。