北海道の1日の新型コロナウイルスの感染者が200人を超えることが話題となっている。
約2週間前から「過去最多」「最多を更新」と言われ続けていて、「ついに200」とキリのいい数字を基準にメディアは煽り、感染拡大を恐がる声が拡大している状態だ。
しかしいつも言っているように、感染者数という一つの数値だけを見るんじゃなく、検査数を見ることを忘れてはいけない。
このサイトに載っているグラフによると、10月から道内の検査数が急増していることがわかる。検査数が大きく増えていれば感染確認した数が増えるのは当然のことだ。もう半年以上もコロナと付き合っているんだからいい加減理解しておいて欲しい。
とはいえ、全く無視していいという話ではなく”正しく”知ることが大切だと主張したい。
例えば一部の報道で
ススキノ地区で酒類の提供時間を午後10時までにするよう飲食店に要請
などと書かれていることからどうしても「札幌の繁華街=すすきの」のイメージで批判の対象となりやすいが、一度でも札幌に行ったことのある人なら大通や札幌駅周辺も飲食店が多いことを知っているはずだ。
こうした「200人」とか「すすきの」みたいな分かりやすい言葉に安易に飛びつかないように各人が気をつけるべきではないか。
そのうえでまだ気を抜いていい段階ではないなと認識しておけばいい。
話題となった本のひとつに『ファクトフルネス』がある。
FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
- 作者:ハンス・ロスリング,オーラ・ロスリング,アンナ・ロスリング・ロンランド
- 発売日: 2019/01/01
- メディア: Kindle版
これを読むと人がいかに思い込みを持ちやすい生き物かがよくわかる。
実際にこの本には、恐怖を感じると正しく判断できなくなる「恐怖本能」や、大きな数字に惑わされてしまう「過大視本能」、誰かを責めることで本当の原因に目が向かなくなる「犯人捜し本能」などなど、今回の場合にもいつの間にか陥ってしまうような人間の性質が提示されている。何一つ当てはまらないという人はいないはずだ。
まさにここ数日、米大統領選を通じて様々なフェイクやデマが飛び交った。そんなときこそファクト・事実にいかに目を向けられるかが、生きる上で重要なのではないだろうか。
僕も常に意識していきたい。