ソートベーカリー

小麦粉をこねてパンを焼くように、頭の中で考えたことを文章にしていきます。

パラ卓球ジャパンオープンパン

パラ卓球のジャパンオープンを観戦。

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2年前に日本選手権を観戦して以来、その面白さや奥深さに興味を持つようになった。

パラ卓球パン - ソートベーカリー

 

日本選手権の時だって「こんなに凄いのか」と感嘆したのに、今回のジャパンオープンは世界各国の強豪が出場するという。

行くしかない。

 

しかし木曜と金曜のシングルスは仕事の為行くことが出来ず、土曜の団体戦を観戦することになった。

 

体育館に14台並んだ卓球台で試合が行われる。立位の試合と車椅子の試合に分けられている。

 

立位の中でも障害の程度によってクラス分けがされていて、腕でバランスが取りにくい選手や足で踏ん張ることが難しい選手がいる。

それでもこれは世界大会。どの選手も障害を苦にせず物凄い打ち合いを見せる。

ありがちな表現だけど、本当に“パラ”であることを忘れてしまう。

 

選手の気持ちから出る熱量に障害は関係ない。

時には全体重をボールにぶつけて捨て身のスマッシュをぶち込む。相手は返すだけで得点できるのにそれすらできない。

時には床に落ちるギリギリまでボールを追いかけて起死回生の一打にかける。この執念が一気に試合の流れを引き寄せる。

 

車椅子だってもちろん熱い。

右手でラケット、左手でタイヤを器用に扱う。

立位より更に動きに制限があるが、それは相手も同じこと。いかに相手が取りにくい箇所を突くかが勝負の分かれ目になる。

 

中にはタイヤに手をかけていない選手もいた。

細かく動き回る相手のボールに苦労しているように見えた。

しかし結局この選手が勝った。実はゲームを支配していたのはこの選手。相手を自在に振り回しここぞの場面で得点を挙げていた。

中にはサーブをなかなか打たない選手もいた。ボールを持ち、構えた状態でしばらく静止…ふぁっと動いたかと思うともう相手コートをボールが通過していた。正確無比のスピードサーブこそこの選手が磨き上げた武器だ。

 

最後に、2020東京パラ五輪のメダリストを予想してみる。というかこの選手、素人目に見ても他とは全く違うところにいるのがわかった。

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Ohgren Carl Alexander Mattias選手

 

日本人じゃないんか〜い!と言われてしまいそうだけど、ごめんなさい、この人のファンになってしまいました。

そもそも「日本人だから応援する」みたいなことはしないので…。

 

このスウェーデンのOhgren選手はとにかくラケット使いがスマート。強いスマッシュも、回転をかけたロブも自由自在に打ち分ける。

しかし僕が気になったのはプレーの外。ボールを拾う時も相手に渡す時も、くるくる〜っとラケットを使って簡単に正確にこなしてしまう。

こんなにもラケットが“身体の一部”という言葉が相応しい人を見たことがない。彼なら必ず来年のパラリンピックでメダルを取るだろう。

 

と思ってたら、昨日のシングルスの優勝者でした。来年また見れるといいな。