今朝の東京新聞一面の記事
ベビーカーで電車に乗ることの躊躇いをなくすという意味で子育て中の親にとってはとても良い取り組みだと思う。
ただ、この写真を見て愕然とした。
何これ?
壁一面にトーマスの絵を貼って「子どもが喜びますね~」ってことなの?
馬鹿にしすぎじゃない?
こんなどこを向いてもカラフルで目がチカチカするような場所に子どもを連れて行きたいとは思えない。
ましてや電車の走行中に子どもが「あー!」と言って絵の方へ走って行ってしまうなら危険極まりない。
どうして電車の壁にキャラクターがいなきゃいけないと思うんだろう。
見た目のインパクトを狙うんじゃなく、利用のしやすさ、社会の理解を求める動きが大切なんじゃないか。
そういう意味では今日のNHKの特集がとても良かった。
運転手も乗客も、時間に追われて気持ちに余裕がないため、気に入らないことに冷たく当たってしまうし、軽い注意のつもりでもきつい口調になってしまう。
ただ、スペースを使っているのは何もベビーカーに限らず、背負ったままのリュックサックやスマホを触っているスペースだって邪魔になっている訳で、全員がちょっとの気遣いをすることが公共の利益になるということにも触れている。
だから、大切なのはみんなが協力するということ。
電車の中に「子育て応援スペース」を設けることじゃないの!
そんな場所を作ったら、そのスペースがいっぱいで仕方なく別の車両に乗ったベビーカーに対して、「ここに乗ってくるなよ」って気持ちが生まれてしまうじゃん。
社会問題を解決する取り組みは大事だと思うよ、
良いんだけどさ、それって居場所を分断することではないでしょ?
痴漢防止策として女性専用車両を作り、
ベビーカー向けに子育て応援スペースを作っていたら、
そのうち妊婦さん向けシートも作ることになって、
座りたい年配者のための年寄りゾーンも必要になって、
どこでも乗れてたはずのサラリーマンのための奴隷船車両も用意して・・・
キリがないでしょ!
そんなことよりも、
座りたそうにしている人がいたら「席代わりましょうか?」と訊ね、自分が何かしらの理由で座りたいときには「持病で立っているのがつらいのでどなたか席を譲ってもらえますか?」と遠慮なく言えるように社会全体が協力して空気を作っていくことが大事なんじゃないですか?
「分断」じゃなく「共存」がいい。