もうすぐ産まれてくる子供の名前をどうしようか考え、妻と共に悩んでいる。
呼びやすさ、書きやすさ、覚えてもらいやすさ、あだ名での呼ばれ方、ローマ字での書き方などなど、考えることは多い。
(画数については考えないことにした)
大抵の場合、親は自分達の願いや想いを込めて子供に名をつけるものだと思う。
実は僕には数年前から理想の生き方がある。
それは「強くて優しい」だ。
「強い」だけで他人のことを思いやることなく我を通すのはよくないし、
「優しい」だけで自己を押し殺し自分の人生を失うのもよくない。
実際にこういった人を見てきたし、自分を省みることもある。
僕自身の体験として、困っている人をうまく助けてあげられなかった場面や、怒鳴られてうまく返せず言いくるめられてしまった場面がいくつも頭をよぎる。あの時自分がもっと強くいられたらと後悔することは多い。
「強さ」と「優しさ」を兼ね備えることは、人の痛みがわかり困っている人を助ける力でもあり、譲れないところを守る力でもあり、自分勝手でない形で自己実現する力にも繋がっていく。
僕自身が目標とする精神だ。もっと頑張らねば。
心の奥底でそんなことを考えていたのだが、1年ほど前に改めてこの考えに触れる機会があった。
【論語と算盤③】〜何を志し誰のためにどう生きるか?〜 - YouTube
中田敦彦のYouTube大学で渋沢栄一著『論語と算盤』を扱った回だ。
道徳と経済の両方を大切にするという文脈で紹介された本書では、「人に優しくしなさい」と記されている一方、「しかし勝たなきゃいけない戦いはある」と紹介された部分がある。
これを聞いてまさに自分の考え方と同じじゃないかと感銘を受けた。
その後書店に行くと、ちょうど今年のNHK大河ドラマが渋沢栄一を扱うということで、関連本が広げられていた。
なんだか本に呼ばれているように感じた僕は『論語と算盤』を買うことにした。
ここには僕の好きな生き方が沢山記されていた。新たな発見もあった。線を引きメモを残した箇所が山ほどある。間違いなくこの先何度も読み返すに違いない。
そして自分の子供につける名前も、意味をしっかりと考えた上で『論語』から引用することにした。