日本国内のコロナワクチン争奪戦が話題になっている。
誰よりも早く摂取して安心して出歩きたいからか、電話回線がパンクしたり、役所によっては行列ができていたりする。町の権力者をこっそり優先させていたなんてニュースもあった。
なんだか芥川龍之介の『蜘蛛の糸』をイメージする。ワクチンという救いの糸にみんなですがりつく感じ。
そんな人たちに聞いてみたいことがある。
「あなたが受けるワクチン、どこの会社のものですか?」
5月18日時点で日本に入っているワクチンはファイザー社のものしかないのだけど、どれだけの人がそこまで意識しているだろうか。
ワクチンなんてどれも同じ?どうしてそう思えるのだろう。
ファイザーだけでなく、アストラゼネカ、モデルナ、ビオンテックなど各製薬会社がこの1年で急ピッチでワクチンを作ってきた訳で、当然だけどメーカーによって特徴が違う。副作用についてもゼロリスクなワクチンなんて基本的にありえない。
そんなワクチンのこと、よくわからないまま「みんなが受けてるから」と接種しようとしてません?
別に恐怖を煽るつもりはなくて、僕自身、感染症の危機を終わらせるには集団免疫を持つことが必須条件だと思っているし、なるべく早くワクチンが打てればいいなと考えている。
だけど、自分の身体に取り入れる物質のことを何も知らないまま腕を差し出すのはちょっと嫌です。恐いもん。
だからいろいろ興味を持って調べてみると、このNHKのサイトがとても良かった。ワクチンの形式からメーカー別の特徴までうまくまとめてあってわかりやすかったのでおすすめしたい。
コロナワクチン【NHK特設サイト】最新ニュース・予防接種予定等
できれば各社の実験結果の論文など一次情報に近づく努力は必要だし、逆に言うと不安を煽るだけの出典不明な情報に振り回されない力も必要だなと、いろんなサイトを見て改めて感じた。
そして忘れてはいけないのは、ワクチンを接種したからといって「もう安心」ではないこと。
だってインフルエンザの予防接種したのに罹ってしまうことあるでしょ?
ワクチンを「地獄から救ってくれる蜘蛛の糸」だと思い込むのも少し危険かと。
今回はワクチンについて接種する前にもっと知ろうという提案をしたけど、これって何にでも言えることで、憲法改正の国民投票についても、芸能人の不祥事についても、一旦立ち止まって調べてから行動に移すことが大切なんじゃないかな。
知らない飲食店に入る前に食べログ見たり、Amazonで買い物する前にレビュー見るようなことをもう1段階深掘りするって考えたら簡単じゃない?