ソートベーカリー

小麦粉をこねてパンを焼くように、頭の中で考えたことを文章にしていきます。

寛容パン

最近出会った「忘却は寛容の友」という言葉がずっと心の中に残っている。

 

僕は受けた仕打ちをいつまでも覚えていて、その相手を許すことができない質なんだけど、頭の片隅ではそんなことでいいのかと諭してる部分もある。しかしその度にまた細かい経緯を思い出しこんな酷い目に遭ったんだというところに改めて置き直してまた振り出しに戻る。

 

「忘却は寛容の友」

そうか。思い切って何もかも忘れてしまう方が良いのかもしれない。

そして過去の遺恨に悩むことなくまた築き上げることができればいいなぁ。

 

と、多分簡単なことじゃないんだけどね。

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作品の見方を教えるパン

日本沈没2020』が批判されてるのを見かける。

 

「絵や表現が恐くてグロいのが嫌だ」というのはわかるけど、それは災害を描いたらそうなってしまうのは当然。

「リアリティがない」というのも、未曾有の大災害についての“リアル”なんて誰も知らないんだから当然。アニメなんだからリアリティがなきゃいけない訳でもない。

 

何より多く言われているのが「日本人が差別的に描かれている」という意見。

作中には「純日本人以外助けない」という団体や「外国語を話すな」と怒鳴る老人が現れるんだけど、これは誇張でも何でもなく事実こういう人がいるってこと。

こういったシーンに「日本を貶める内容だ」と怒っている人がスタッフロールを見て「やっぱり韓国人が作ってる」と鬼の首でも取ったかのように言ってるけど・・・いや、あなたほら差別してるじゃんとしか言えない。

 

こんな風に作品を穿った見方しかできない人はエンタメ見ない方が良いと思う

実際に作中でも、日本が良いとか海外が良いとかじゃなくて、日本にも海外にも良い人もいれば悪い人もいるし、良いところもあれば悪いところもあるって言ってるじゃん。そこ見てないのかな。

 

無理やり嫌な作品を見ろとは思わない。自分が好きなのを見ればいい。

作品の好きなところを語ればいい。良いと思うところを見つければいい。

わざわざ悪いところ“だけ”を取り上げて怒んなくていい。

たとえ自分に合わない作品だったとしても、自分がプラスに捉えられる場面や言葉を探す。

僕は割とそういう見方をしてる。

 

だってさ、

「あの映画観たけど全然面白くなかった」で終わる話より、

「あの映画のこういう場面で俺はこんなこと考えたよ」の方が生産性あるじゃん。

 

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大地震から生き残るためにパン

Netflixの新作アニメ『日本沈没2020』を観た。

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まず何より第1話の震災のシーンが凄い。

みんなのスマホから地震警報が鳴るんだけど、誰一人として動こうとしない。なんだか警報に慣れた感じが恐い。

その直後に大地震。いわゆる“首都直下型”と言われるタイプを表現してるんだろう、あっという間に人間の身体は投げ出される。

ある程度の大きい地震にも慣れてしまった僕らの想像を遥かに超えるのでここは見ておいた方がいい。そして本当にこうなったらどうするか、今のうちに考えておきたい。

 

その後主人公達は様々な道のりを経て生き残ろうとする。このアニメ全体を通して描かれるのはありとあらゆる種類の恐怖だ。

 

地震で街が破壊される恐怖。

津波など海の力が目の前に迫る恐怖。

切羽詰まった人達が揉め事を起こす恐怖。

どの情報を信じればいいかわからない恐怖。

親切にしてくれる人も信用できるのかわからない恐怖。

人々の命が勝手に線引きされていく恐怖。

 

本当に毎話毎話あらゆる危険の可能性が提示され、自分だったらどうするだろうかと考えるきっかけを与えてくる。

本当に想像もしないことが起こるものだ。ここに描かれたことが全て起こるかもしれないし、実際はもっと恐ろしいことが起こるかもしれない。

それでも僕らは様々な事態を想定して対策をしておくべきなんじゃないだろうか。

 

震災に限らず豪雨やコロナも含め、生きていると思いがけない事態に遭遇してしまう。そんな時にパニックなっては助かるものも助からない。

生き残る唯一の方法は、日頃から身近な人と最悪の事態を想定して話し合い、緊急時にも落ち着いて行動することそれしかない。

 

今年の3月。スーパーからいろんなものが消えたのも、落ち着きが足りないせいじゃないかなぁ。

楽天の内野手パン

今日も楽天が勝ったー!

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試合序盤に山川の3ランなどで5点も取られ今日は正直諦めムードでテレビ中継はつけたまま新聞読んだりラジオを聴いたりと“ながら観戦”してました。

 

1点ずつ返していこうと応援していましたが、6回裏1アウト1.2塁のチャンスで代打藤田は併殺打。これがかなりキツかった。

 

しかしその後の7回裏、四球2つから鈴木のバンドにフィルダースチョイスが重なってノーアウト満塁の大チャンス!

そしてこういう場面で決めてくれるのが4番浅村。タイムリーヒットで同点、しかも今日4打点で打点王を争う山川をしっかりと突き放す。

 

更に続く満塁のチャンスで内田靖人。初球をライトスタンドに運んで決勝グランドスラム!ファンもコーチも監督もチームメイトもこれを待ってたんだと大喜びでした。

というのもこの内田、毎年のように期待されながらなかなか1軍での結果がついてこない。今年もオープン戦好調ながら開幕がずれ込み、試合に出るもののチャンスで打てていなかった。ホームランは1本打っていたけど彼に求めるのは今日のような試合を決定付ける一打なのだ。

これは本当に嬉しい!これからも活躍して欲しい、いや活躍してもらわないと困る選手なのでどうしても書きたくなってしまった。

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今日の午前中、久々に晴れたから散歩したんだけど、その時持ち歩いたのが内田の応援タオルでした。とても縁起が良い!

特徴を生かすアイデアパン

TEDトークの中でもチップ・キッドの話が好きだ。

 

この人は長年本の装丁デザインに携わってきた人で、『ジュラシックパーク』のあの恐竜のシルエットを原作小説の表紙に入れ込んだことでも有名だ。後に映画のポスターにも使用され、大きな印象を与えることに成功している。

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その他にもオスマン帝国を舞台にした小説では、本棚に並べた時点で見える背表紙に秘めた恋人達の絵を載せ、少し取り出すと君主にその姿が見つかってしまう様子、さらに取り出すとその君主の命を狙う者が描かれており、この本を読みたくなってしまうという仕掛けを作ったりしている。

そしてこれを紹介した後に「Kindleでこれができるのか!」と言い除ける彼がかなりカッコいいので是非観てもらいたい。

https://youtu.be/cC0KxNeLp1E

 

何が言いたいかというと、電子書籍にもその良さがあり、紙の本にもそれでしかできない独特のアイデアがある。

コロナ対策として人との距離や話す場所、触るものに制限がかかる中でもどうすればそれを生かしてポジティブに利用できるのか、そういうアイデアを出せるようでいたいなと考える。

二重思考パン

ウイルス感染状況と政府の対応がいろいろ変わってきた。

 

ニュースは連日「感染者◯◯人」「過去最多」と新規感染者数を大々的に報道するばかり。

政府は“専門家の意見をもとに”人や経済を動かす案を打ち出すけども具体的な根拠は示さない。

 

こういった状況を眺めていてふと気づいた。

これ、ジョージ・オーウェルの小説『一九八四年』に出てきた「二重思考」そのものだ。

 

二重思考」とは小説の中に出てくる政府が反乱を起こさせないよう国民に植え付ける考え方で、相反するはずの2つの事象について“Aが正しい”そして“Bも正しい”と受け入れることだ。

 

例えば昨日の、観光支援事業「Go To トラベル」について“東京発着は対象外とする”という発表に対して「じゃあディズニーランドは?」という話題が生まれていた。

あぁ、二重思考ってこういうことなんだ。

元々政府が強行して進めようとしたGo Toキャンペーンに、今じゃないでしょと反対してた声がいつの間にかポジティブな考え方にスライドされている。

 

小池都知事も同じように、新規感染者数が増えていることは「検査数を増やしたから」「東京アラートに値しない」と言いつつ、政府のGo Toキャンペーンには「考え直してもらいたい」とどっちつかずの姿勢を貫く。

そういえば都知事選での意見交換のマルバツアンケートには△を示した。

この人は根っからの二重思考の持ち主なのかも。

 

本の解説には二重思考についてこう書かれている。

我々は伝えられることが真実でないと知りながら、それが真実であって欲しいとも思っている。信じると同時に疑っているのだ。結局、多くの問題に対して簡単に態度を決めずに少なくとも二つの見解を持つことが、現在の超大国における政治的思想の状況ではないだろうか。

 

そういえば僕自身、現在の感染状況をどう捉えるべきかわからないでいる自覚がある。

「天気も悪いしわざわざ出かけることもないだろう」と外出自粛を決め込む気持ちと、

「マスクして気をつけておけばある程度街に出ても問題ないだろう。したいことはしとくべきだ」と楽観した気持ちの間で揺れ動いている。

 

東京都が発表する重症者数の少なさを理由に外に出るか、公表する内容の不確実さを理由にまだまだ引き籠るか。僕はどうやら、自分の行動の言い訳を探しているようだ。

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特別定額給付金が来ないパン

2ヶ月前に特別定額給付金10万円がまだ届いていないことを書いた。

 

あんなに怒りの主張をした訳だから、振り込まれたらちゃんと「届きました」と書こうと思っていた。

あれから2ヶ月、今日7月16日時点で

まだ届いてませんけど??

 

前に書いたように“一刻も早く国民に届ける”目的で設けた制度のはず。

5月中を目指していたはずがもう7月中旬。頼りにしていた人も10万円じゃ到底足りない時期でしょ。

たまたま僕が日本で給付される最後の1人だっただけで、みんなには届いてるならまぁいいか。

とにかくもう一度前の記事を読んでもらいたい。

一律10万まだ来てませんパン - ソートベーカリー

 

そして今度はGO TOキャンペーンをどうにか始めようと駄々をこねる政府。

みんながいろいろ言ってるのはキャンペーンをするなというより今じゃないでしょ!って意見なんじゃないだろうか?

「感染拡大しつつある」と認めながら「旅行に行きましょう」はもうボケじゃん!

国民の不安が一掃されればみんな旅行もするし外食もするよ。そこにGO TOが付けられれば経済は活性化する。当たり前でしょ。

 

なのにどうしても“今”やりたいの?どうして?そんなことだから利権が絡んでると思っちゃうよね。そもそもキャンペーンの感染症対策を認定するのが厚生労働省じゃなくて国土交通省…なんでだよ!管轄外じゃん!

 

そして東京都小池知事。

会見で、キャンペーンに反対するのかはっきり答えてくれという質問に、「国の方にはしっかりと考えていただく必要がある」を連呼するばかりで全く答えてない。

この前の都知事選でこの人に入れた人達はこの人の会見が理解できてるってことでいいんだよね?僕には全くわからなかったんだけど…。

 

とにかく、もう、期待はしない、かな。

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