ソートベーカリー

小麦粉をこねてパンを焼くように、頭の中で考えたことを文章にしていきます。

選択肢を与えるパン

電車の中でたまにあるのが席を譲る場面。
お年寄りや妊婦さん、体調の悪そうな人などが目の前に立ってると席を譲るべき、みたいな感覚は持っているけど実際に声をかける人はあまりいない。

断られた時の空気が気まずいというのが理由としてあると思う。

 

高橋優の『明日はきっといい日になる』の歌詞にもある光景だ。

くたびれた顔で電車の中揺られてる人を見た
勇気振り絞って席をゆずってみた
「大丈夫です」と怪訝そうに断られたそのあと
きまり悪そうに一人分空いたまんまのシート

 

だから席を譲ること自体はいいと思うんだけど、そのやり方を考える必要があると思う。

 

一般的に「どうぞ」と言うところを、

「席代わりましょうか?」と言ってみてはどうだろうか。

 

誰だって、他の人から行動を一方的に決められるのはいい気がしない。同じように、こちらから相手の行動を決めてしまうのも良くない。

だから選択肢を相手に与えるのだ。

 

すると声をかけられた方も、受け入れるか断るかを自分の意思で選ぶことができる。

 

席を譲る側も、断られたところでそれは相手の選択なので気まずくもならずそのまま座っていればいい。

 

社会の様々な場面でこれは言えるんじゃないかと思う。

「〜しなさい」と言うと相手を不快にさせたり怒らせたりすることもあるが、

「〜できますか?」と尋ねるとそれを判断する権利が相手にあるので不満に繋がりにくい。

 

僕も選択肢を与えてもらえず嫌な思いをしたことが何度もある。

相手の行動を決めてしまわないよう、自分も言動に気をつけたい。

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