僕の前を子供4人と母親2人が歩いてた。
不意に子供の1人が走っていってベンチに座ってわざとだら〜んとしたポーズを取った。
それを見てみんなハハハハハと笑ってた。
1番背の高い子供が他の2人の子供に「あんな人になっちゃダメよ」と言った。
それを聞いてみんなハハハハハと笑ってた。
僕は不快に思った。
多分この子たちは前に街でそういうだらしない態度の人を見かけた時に親から「あんな人になっちゃダメよ」と教わったんだろう。
そんな教育があっちゃいけない。
“人前でだらしない姿を見せるのは恥ずかしいこと”だと教えることが大切なのであって、
“その人自身を蔑むこと”を教えてはいけないと思う。
そもそもその人の背景なんて何も知らないのに「あんな人」なんて言えないはず。
もしかしたら凄い不幸が続いて落ち込んでうなだれているのかもしれないし、何か精神的な障害で変わった行動をしているだけかもしれない。
街中で気になった時に「どうしたんだろうね?」と考えることを大切にしたい。
差別意識ってそういう何気ないところから植え付けられるものだからこそ、大人から子供にかける言葉って責任重大じゃないかと。
僕は僕より上の世代が「中国はダメだ」と言っているのを聞いてそうなんだと思いながら育ってきたけど、今中国人と触れ合うと必ずしもそんなことはなくて、なんなら日本より優れた点も沢山あって、当たり前だけどどちらの国にも良い人も悪い人もいる訳で。
僕らは下の世代に対して偏見なく1人の人間を見ることを教えていかなくてはいけないんじゃないかな。