ソートベーカリー

小麦粉をこねてパンを焼くように、頭の中で考えたことを文章にしていきます。

日本語を教えるパン

日本語を勉強しているドイツ人の友人が、SNSにイベントのポスター写真を載せて「誰も行きたいの?」と投稿していた。

 

多分「このイベントに行く人〜」的な意味でWer geht es?みたいなことなんだろうけど、こういうのを見ると日本語って難しいんだなと実感する。

 

前に別のドイツ人に日本語を教えていた時も、子供向けの物語で

先生が身体を壊さないか心配だ。

という文章が出てきた。

そのドイツ人は「身体を壊す」が「体調を悪くする」という意味だということは知っていて、別のところに疑問を抱いていた。

 

どうして「〜ない」がついているの?

身体を壊すことを心配してるのに。

 

…確かに。

 

そんなこと思いつきもしなかった。

子供の頃から当たり前に日本語の文章に触れていると何も疑問を持たないまま身についてしまう。

たまに僕がドイツ人にドイツ語の文法ルールを尋ねて「そういう決まりなの」と答えられるのと同じ状況になってしまった。

 

僕はこの質問に、語り手が「身体を壊さないこと」を望んでいるという意図が含まれるんだろうと答えたけど、それが本質を突いた答えなのかはわからない。

 

違う文化の人とのコミュニケーションはこれだから面白い。自分が当たり前だと思っている概念が揺さぶられ、うまく相手に説明できるほど理解していないことがよくわかる。

もっともっといろんな人と触れ合いたい。

f:id:mumusanopinojr:20191203221557j:image