ソートベーカリー

小麦粉をこねてパンを焼くように、頭の中で考えたことを文章にしていきます。

見た目パン

仕事のクレームで多いのが箱潰れ。

 

パッケージが凹んでいると店頭で売れないから綺麗なものと交換したいという店主さんの気持ちはよくわかる。

当然、見た目が綺麗な商品を買いたいというお客さんの気持ちもよくわかる。

 

その一方で、結局捨てる箱でしょ!?と思う自分がいる。

中身に問題なければいいじゃん!って。

 

その交換の為にかかる輸送コストや代わりのパッケージが無駄に消費されてしまっている。

 

そんなことを考えると、消費者としての自分を省みる。見た目で選んでいないか。

 

日本は特に綺麗な商品が溢れているように思う。

スーパーに並ぶ野菜だってオーガニックでもないのに綺麗に揃っていて、少しでも傷があるものや形の悪いものに手を伸ばす人はいない。

 

前にドイツのスーパーでメロンを買ったことがある。傷だらけのメロン。2ユーロくらい。

だけど切って食べると物凄く甘くて美味しかった!

メロンなんて中身を食べるものなんだから皮にいくら傷があろうと関係ないじゃん!

 

お店に綺麗な商品が並ぶのは日本の技術力の高さもあるだろうけどさ、それに慣れてしまって少しのパッケージの歪みも許せなくなってどうすんのよ?

ましてや店頭なら店員さんが「中身に問題はありませんので」と説明できるとしても、通販なら説明書きをした上でそれを読み飛ばしたお客さんからクレームつけられて星1つの評価されちゃう可能性もある。

 

なんか狭苦しいじゃん。息苦しいじゃん。

「完璧」という理想を追い続けることで、ちょっと欠けた物を排除するような社会になったら恐いじゃん。

他の人に比べてできないことがある病気や障害を持った人、日本語がたどたどしい外国人、完璧じゃないという理由でいろんな人やものを排除していった先に何があるか、そう、いつか自分が排除される対象になるかもしれない。

 

なんかもっと寛容でいいじゃん。

見た目に難があったって、問題ないよ。

 

同じ商品ならパッケージの凹んだものから、僕は選ぶようにしてみる。

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