ソートベーカリー

小麦粉をこねてパンを焼くように、頭の中で考えたことを文章にしていきます。

禁止を求めるパン

日々のニュースを追っていて、いろんなコメントも目に入ってくる中で、不思議に感じることがある。

 

外出自粛要請じゃなく外出禁止にしろ。

罰則を設けるべきだ。

 

なんと民衆から「禁止」とか「罰則」を求める声が上がっている。

 

もちろん言いたいことはわかる。

ウイルスの蔓延を食い止めるために外出を自粛している中で、呑気に出歩く人達を見ると政府から強く禁じてほしいと思うものだろう。

また、不安を抱えながら毎日通勤電車に乗っていて、業務停止してもらって家で過ごしたいと考えている人もいるだろう。

 

実際に外国の各都市ではもの凄く厳しく外出を取り締まっていると報道されていて、日本でもあれくらいしないと終わらないんじゃないかと不安になる気持ちもわからなくはない。

 

ただね、それって何もかも行政に決めてもらう必要があるのかなって僕は思う。

 

本来自分の行動は自分で決められるはず。

一人ひとりがちゃんと感染症の恐さを知って、常に対策を意識して過ごすことはそう難しいことじゃないでしょ。

今は外出すべきじゃないと自分で判断したら、家にいる選択をしたっていい。

 

政府から指示があるまで自分達の行動を変えられないというのはそれだけで悲劇だと思う。

だって自分が死ぬ可能性があるのに生活を変えないなんて、生物として間違ってるじゃん!

どうしてこうなったかは一目瞭然、日本の教育の賜物といって間違いない。「先生の言うことを聞きなさい」と生徒たちの自主性を失わせた結果がもろに出ている。

 

今頃政府は、

おいおい国民の方から禁止を懇願してきたぞ、って笑ってるに違いない。

かつて人類は長年に渡って権力者に歯向かい「自由」を追い求めてきたはず。そして数々の「権利」を獲得してきたはず。その「自由」を政府に縛ってくれとはどういうことだと板垣退助が化けて出そうな事態だ。

 

たまたまさっき見ていたイギリスのドラマで、工場の従業員の賃金を1割減らすといった取り決めが出た途端、それじゃ生活ができないと従業員達がストライキを始めた。これが街を挙げての暴動になっていくのだが、イギリスではこれだけ自分達の生活の「権利」を主張するものかと驚かされた。

 

もっと「自由」とか「権利」を大切にすべきだ。簡単に失っていいものではない。

そして一旦手渡すと権力者はそう簡単に返してはくれない。

絶対にそんなことにならないよう、一人ひとりのできることをしてこの災害を乗り越えてはどうだろうか。

 

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あと言い忘れてたんだけど、外を出歩いてる人に「けしからん!」って言ってるあなた。その人がどんな理由でそこを歩いてるか尋ねてみるといいよ。自分の知らない世界がきっと見えてくるはず。