ソートベーカリー

小麦粉をこねてパンを焼くように、頭の中で考えたことを文章にしていきます。

マイリストを処理するパン

NETFLIXで面白そうと思ってマイリストに入れたものの、最初の数話だけ見てそのままになっている作品は誰にでもあるはず!

そういった「積極的に見ようとはならないけど、いつか見ようと思ってる作品」が僕のマイリストにもいくつかあった。

普段は映画やドラマはオリジナル音声に日本語字幕付きでしっかり見たい派だが、そういう作品はもう片手間でも見てしまえという気持ちになった。

その結果、「料理など家事をしながらイヤホンで日本語吹き替えの音声を聞いて時々立てかけたスマホの画面に目をやる」方式の視聴スタイルを確立してしまった。

結論としては、これやってみてよかった!

というのも、見ないまま何年も放置していたドキュメンタリーがこんなにも良作だったということを再認識できたからだ。

 

その中の一つが『世界の"現実"旅行』(https://www.netflix.com/jp/title/80189791

ニュージーランドのジャーナリスト、デービッドが世界各地の事件・事故・災害など人の「死」にまつわる場所を旅する「ダークツーリズム」の取材をしてまわるシリーズだ。

危険な街に繰り出したり、ガタイのいい男に詰められたりするデービッドはメガネをかけたひょろひょろの冴えない男性。このキャラクターが怯えながら、しかし皮肉を言いながら取材していくのが面白い。

しかもどれだけ危険な取材でも、登場人物たちの日本語吹き替えの声が棒読みで弱々しくて緊張感に欠けるのが、作風とマッチしてるのかしてないのかわからなくさせてくる。生まれて初めて言うけど「日本語吹き替え最高!」

内容に話を移すと、動物を銃で撃つ体験や、ドイツ軍とイギリス軍になりきる第二次大戦ごっこ、核実験後にできた湖で泳いだり、元特殊部隊の本格的な拷問体験など、目を覆いたくなるものが並ぶ。映像を見ず本当に聞いてるだけで正解だったかも。

このドキュメンタリーでは、ディズニーの『リメンバー・ミー』などで取り上げられたメキシコの死者の祭りや、インドネシアの死体を清める儀式など様々な伝統や文化に参加する。こういうのを見ていると、僕がこれまで当たり前だと思っていた「死」についての捉え方は一元的でしかないことを思い知らされる。

もう一つ、先ほど記した「拷問体験」について、わざわざ精神鑑定を受け、誓約書にサインをしてまで受けに行く「拷問」とは何なのか、正直全く理解できなかった。しかし少し考えなおすと、最近日本でも流行っている「リアル脱出ゲーム」ってわざわざ脱出するために閉じ込められに行くという意味では「拷問体験」程ではないけど同じライン上にあるような気がしてきた。

 

他にも同じ要領で面白いドキュメンタリーを見た(聞いた?)ので今度紹介してみようと思う。

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