ソートベーカリー

小麦粉をこねてパンを焼くように、頭の中で考えたことを文章にしていきます。

バリバラ「桜を見る会」パン

バリバラ「桜を見る会」の回が話題になっていた。

 

日頃この番組がこんなにネットで話題に上がること自体珍しいので、いろいろ言いたいことがあるんだなぁと感想を眺めていた。

 

ものすごい絶賛している人もいれば、

ものすごい批判している人もいる印象。

 

絶賛している人は「流石バリバラ!」と普段から様々なマイノリティの意見を取り上げて考える番組の姿勢に納得している様子。

 

批判している人は「受信料でこんなことを!」とNHK全体批判。それも内容を見ずに回ってきた一部の画像に怒っている様子がほとんど。

 

賛否両論あるのは構わないけど、日頃から見ている訳でもなく、今回の番組を見た訳でもない人に批判する権利はないと思うんだ…。

 

ということで、数年前からほぼ毎週見てる僕の感想なんだけど…

物足りなかった!

普段は全く気がつかないような眼から鱗の意見が出てきて学びになることも多いこの番組が、何か雑多にトピックを並べ立てているだけのように感じた。

前回のセクシャルマイノリティの回がとても良くて、その次回予告で「桜を見る会」のパロディと知って期待していたが、こんな生温いものかとがっかりした。玉木さんの発言がほとんどなかったのもその要因。彼は短い言葉で要点を突いてくれるので、第2部に期待したい。

 

僕が気になったのは、大坂なおみの容姿をネタにしたAマッソの話題が出たこと。

当然、人の容姿に対して差別的な発言をすることは許されないんだけど、あれは限られた客前でやったコントのネタだったということが抜けていると思う。

そのネタを誰かが批判的にネットで広めたから大勢の人が知って更に広めついに本人に届いたという過程がある。つまり本人にその言葉を浴びせたのは広めた人たちでもあるということ。

ここを指摘せずにAマッソだけを批判してほしくはない。

 

そしてそんなにも“人の特徴をネタにする”ことを否定している番組が麻生太郎の口元や安倍晋三の滑舌をネタにして笑っていることに矛盾はないだろうか。

とはいえ、モノマネを責めるつもりもない。

 

僕は人を差別することはダメだと思っている反面、お笑いのネタの表現に制限をかけるべきではないと考えている。

お笑いのネタもアートの1種なので作り手が思っていることを自由にそこに表現すればいい。もちろんそこには誰かを傷つける内容もあるだろうが、みんなが見て見ぬふりをするところに石を投げ込んで波紋を広げればいい。

そしてそれを受けた人達はああだこうだ語り合えばいい。誰も何も言わなくなることが1番恐いから。その代わり、表面的なことじゃなくもっともっと中身を抉っていこう。

 

だからさ、全然本気を出してなかった三拍子に1番ムカついてる。

オンバト時代から好きだったし、下北沢のライブで感動もした。そんな彼らがあの程度のネタを出したことが、なんだかやるせなかった。

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