ソートベーカリー

小麦粉をこねてパンを焼くように、頭の中で考えたことを文章にしていきます。

人気タレントパン

プロのジャズの演奏を聴いてきた。

 

ジャズというか音楽全般の知識があんまりないから細かいことや深いことはまったくわからないんだけど、とにかく凄い!楽しい!と言える時間を過ごせた。

 

そんな中で考えてたことは、この演奏している人達について。

各楽器の奏者はそれぞれが全く別々に活動している人達で、それなのに集まってぶっつけ本番で「あの曲やります」で成立させてしまう。

これがジャズか!と何も知らない僕なんかは頷いてしまう。

 

そんなプロの演奏家なので出演しますとなるとすぐにチケットが売れる。つまりお金を払ってそれを見に来る人がいる。

磨きをかけたその演奏はやはり対価を払う価値があるし、そうやってプロは生計を立てる。

 

頭の中で繋げて考えてしまったのは、今話題になっているお笑い芸人の一件。

 

吉本などの事務所が芸人達を“謹慎”という扱いにした為、謹慎後のテレビ出演はあるのか、いや2度と見たくない、世間の目が厳しくなる、など話題になっているが全くどうでもいい。

 

ジャズの話と同じで舞台で客を満足させられる芸人は評判を取り戻すだろうし、それが出来なければ消えていく、そういう世界だと思う。

彼らが「芸人」であればの話だ。

 

「芸人」は元々社会からはみ出た存在で、だからこそ外から社会を見て批判したり、面白おかしくあげつらう役割があった筈だ。

それがいつのまにか今やテレビをつけるとどの番組にも出演し、その番組とテレビ局の命運となる視聴率を稼ぐ為に使われる存在になっている。

これは「芸人」ではなく「人気タレント」であり、「客寄せパンダ」だと思う。

そして大方の若手芸人の目標は賞レースで評価され、テレビに出て知名度を上げ、ゆくゆくは冠番組を持つこと、になっている。

 

テレビを観る側もそれが自然だと思っている。

テレビに出ない=芸人として終わった、だと思っている人は未だに多い。テレビに出なくても劇場に行けば面白いネタをしている芸人はいっぱいいるし、それを見るためにお金を払うお客さんもちゃんといる。

 

人気タレントは1度人気を失うと何も残らない。だからこそそのタレント(=才能)の部分に目を向ける必要があるのではないか。

芸人のネタや音楽のライブを目の前で観れる舞台はどこにでもある。

プロのジャズの演奏をどうしても見たいという人が何人もいた。

 

言いたいことはただ一つ。

日本全体として、人気じゃなく実力で人を評価できるようになりたいね。

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