ソートベーカリー

小麦粉をこねてパンを焼くように、頭の中で考えたことを文章にしていきます。

旅するパン

Yahoo!に載った記事とそのコメント欄

「プリント読めない」日本語できぬ親、学校の対応は? 就労拡大で同級生にも外国人(西日本新聞) - Yahoo!ニュース

 

外国から来た親子に対し“完璧な”日本語を求める批判的な声があまりに多いのが気になった。

「どうして日本人が気を使わなくてはいけない?」

見たいなコメントが圧倒的に支持されている。

 

Yahoo!のコメント欄の質の低さは承知の上だけど、こんなに多くの優しくないコメントが寄せられて、支持が集まり、少しでも外国人の立場を理解するコメントには不支持が集まっている状況が悲しくて仕方ない。

 

「日本語を勉強しろ」というのは決して間違ってはいないけど、語学って「できる・できない」に分けられるものじゃないはず。

わかる言葉や表現があればわからないものもいくらでもあるのが語学だ。

 

縁あって日本で暮らすことになった人に対して彼らは何故そんなに冷たいことが言えるのか。

想像するに、外国に行ったこともないし、外国人の友人もいないんだろうな、と思う。

いつも上から目線でいるから、「何で自分達が合わせなきゃいけないんだ?」という発想になる。

歩み寄って助け合おうという考えが微塵もないことが悲しい。

 

コメント欄には「郷に入っては郷に従え」と言っている意見が多かった。

「日本に来たなら日本語しか使うな」のように聞こえる。

実はこの言葉は、知らない土地に行く子に対して「余所のきまりを守りなさいよ」という道徳的な教訓として昔の教科書に載ったものだという。

決して「ここでは俺たちのルールに従え」という押し付けの意味はない

ここを勘違いしたままこの言葉を武器にしてぶん回す人にこそ「日本語を勉強しろ〜」って言いたくなる。

 

外に出ろ!旅をしろ!

外国人を馬鹿にするのはその後だ。

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