インド映画がとても良い。
多分有名なのはアカデミー賞を受賞した『スラムドッグ・ミリオネア』とかTSUTAYAのレンタルランキングに並ぶ『きっと、うまくいく』あたりだろう。
最近では『パッドマン』なんかもとても面白かった。
インド映画の特徴は笑いあり涙あり歌あり踊りありのテンポの良さだ。
どんどん展開していくから2時間半から3時間の作品でも飽きずに観ることができる。
しかも現代社会が直面するあらゆる問題をポップに取り込んでいるから凄い!
その中で『きっと、うまくいく』の主役アーミル・カーンの過去の作品『地上の星たち』を観た。
主人公は全く勉強のできない男の子。
落第を繰り返す彼は厳しい寄宿学校に入れられ、授業についていけず馬鹿にされ罵られ自尊心を無くしてしまう。
そんな彼が常識外れの美術教師と出会うというお話。
この教師が彼の勉強ができない理由を明らかにする。
それを聞かされても大人たちは「努力を怠る言い訳だ」と切り捨てる。
校長は「それなら支援学校へ」と喜んでしまう。
これがとても悲しい。
しかしこの美術教師だけは一貫して「世界中の全ての子供は障害によらず一緒に学べるはず」と宣言し、男の子が学ぶ手助けをする。
その内に彼の才能が開花していく。
これが世の中の本質じゃないか。
障害だけでなく、世の中の全員が他の人と比べて出来ないことや苦手なことを抱えているはず。
自分の出来ないことを非難されるより、出来ることや得意なことを認めてもらえる方が幸せじゃないだろうか。
今の世の中は“出来ない”に対して厳しすぎる。
他人の“出来ない”を非難することは自分の“出来ない”を否定されることと同じだとなぜわからない。
そして人と同じことが出来ないことに「なんとか障害」と名前をつけて安心したがる。
出来ないことで括るより出来ることでまとまる方が力強いじゃん!
病名なんて医者に任せて、僕らは「その人」そのものを見ようよ。良いところを見つけようよ。
めちゃくちゃ難しい、けど常に意識しておきたい。この感情をここに記す。