小中学生の体力の低下が叫ばれている。
そんなの当然だろうと思うのは僕だけか。
学校が終わっても塾や習い事に行かなくてはならず、たとえ時間があっても自由に遊べる公園が減っている。それなら家でゲームをする子供が増えるのも当然ではないだろうか。
体力をつけさせる為に「速く走れ」とか「遠くに投げろ」とか言ったところですぐにできるようになるものでもない。
小さい頃から少しずつ、“できなかったことができるようになる体験”を積み重ねていく必要があると思う。そしてそれは教わるよりも自分からやりたいと思った時にこそ発揮される能力だと思う。
例えば身近にけん玉が得意な人がいて、「あの人みたいになりたい」と意欲が湧いたら大チャンス。とはいえ大皿に乗せるだけでも集中力やバランス感覚や膝のクッション運動などコツが必要になる。そうして少しずつ難しい技に挑戦して、練習していく内に忍耐力もついてくる。一生懸命努力して最初は届くはずもなかった高みに到達した経験が、その後他のことにも向いていく。これが“できるようになる体験”ということだ。
身近にけん玉名人がいなくても、けん玉の技を紹介した動画がいくらでも見つかるはずだし、別にこれはけん玉じゃなくてもいい。対象が何であれ子供が憧れた瞬間に始まる。
「できるようになること」自体が楽しいと思えれば、困難にぶつかっても希望がみつかる。
これって大人にも言えるんじゃないだろうか。