ソートベーカリー

小麦粉をこねてパンを焼くように、頭の中で考えたことを文章にしていきます。

シングルイシューパン

未熟と承知で書いてみる。

 

年始のNHKの特集より「シングルイシュー投票者」という言葉が気になった。

WEB特集 “ニッチ”な政策が大統領を決める | NHKニュース

 

今年の米大統領選を左右するかもしれない「電子タバコの規制」について扱っていて、前回トランプが僅差で勝ち取った3つの州の票が電子タバコに対するトランプの姿勢次第で動く可能性があるという内容だった。

 

それでいいのか。

シングルイシュー、つまりたった1つの論点だけで投票先を決めるという行動は本当に正しいのか。

大統領選に限らず、およそ民主主義を謳っている国の“選挙”という制度はその投票者の意思や思考を存分に反映させる仕組みであるべきだ。

その実現の為には自己中心的な考えだけでなく、候補者が行おうとする政策によって社会にどんな影響が出るか、あらゆる角度から考えた上で大事な大事な1票を投じることが大きな意味を持つのではないか。

決して1つの問題点で決めていいものではないはずだ。

 

記事の中ではアメリカの社会問題の多くは既に議論し尽くされているとも説明されていたが、それなら尚更シングルイシューで投票先を変えるべきではないと思う。

 

そんな中で話題にしたいのは日本の投票率の低さ。自分の身の回りにも選挙に行かない人は多いし、そもそも日頃から身近な人と政治の話ができない現状がある。昨年の参院選での街頭インタビューでも政治参加に積極的な人はあまり見かけなかった。

投票しない理由として「仕事が忙しい」というものも多いというのを聞いて、最近読んだ東京新聞の社説を思い出した。

 

アリストテレスはかつて“肉体労働者は政治に参加すべきでない”と考えたという。彼らは自分の生活で精一杯で「公共善」について考える余裕がないからだ”と理由づけしたそうだ。

 

今の日本はどうだろう。まさにこれが当てはまっているじゃないか。

だからといって人類が勝ち得てきた権利を奪うことはできない。みんなが自覚するしかない。

 

はたらけどはたらけど、楽にならないのはなぜか?

じっと見つめるその手の中に選挙権はある。

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