友人と話していて、ビジネス書ばかり読んでる人ってどうなの?という話題になった。
確かに、読んで為になるビジネス書は沢山あるんだろうけど、次から次へと読み漁ることはそんなに意味がないような気がする。
“読んだ”ってことだけが既成事実化して1冊の内容が頭に入ってなければ意味がない。
個人的には、ビジネス書を読んだ次は小説を選ぶ方がバランスが良いように思う。
小説や映画って完全にフィクションであっても「このシーンは現実にもありそうだ」とか「この登場人物の考え方と行動、あの本にあったパターンと似てるな」とか自分の頭の中に詰め込んだ情報と繋げて考えることで広い視点を持つことになるからだ。
何気ない一文が自分には名言のように感じられた時、その小説を深く読み込んでいるってことなんだろう。
そしてまた次のビジネス書に移ればいい。すると逆に「小説に出てきたあれはこういう存在を意味してたのかも…」とまた別の視点に気づくかもしれない。
この連鎖が起こり始めるととても楽しい。
知識がなかった頃の自分が見落としていたものに後になって気がつき、昔読んだ本をまた引っ張り出して新たに考えを深める。
以前ピースの又吉がインタビューで「面白くない本なんてない。ただタイミングじゃないだけ」と言っていたのはまさにこのことなんだと思う。
ちょうどNHK100分de名著で『平家物語』を特集していた。昔祖父から全巻譲り受けたが1巻で挫折した記憶がある。今回大まかにでも物語を知りたいと思い番組を見た。確かに面白い。今から全部読むというのは酷だけど、興味深い場面はいくつもあった。
この作品は平安鎌倉時代の幾人もの栄華と衰退の物語。“人は上り詰めると必ず自惚れる”、“兵を導くということ”などの人の生き様がキャラクター化されて描かれているという。
いや、これも立派なビジネス書じゃん!