不倫した芸人が出ていた番組の出演シーンがカットされて話題になっている。
前はこんなことなかったよなぁと思い返す。「◯月◯日に収録したものです」の一文で済んでたはずなんだけどなぁ。
薬物で捕まった歌手の楽曲を回収したり、いつから無かったことにする風潮が生まれちゃったんだろう。
クレームがそんなに恐いのか。実際にあったものの上に蓋だけしたところでそこにあるという事実は変わらないでしょ。どんな綺麗事だらけのファンタジーの世界を作りたいんだろう。
アメリカでは黒人差別に関わるということで配信サービスで映画『風と共に去りぬ』が配信停止になったという。一見これも名作映画を無かったことにする風潮かと思われたけど、実はこれは単に蓋をする作業ではなく映画の前に歴史的背景の説明を加える為の“一時配信停止”に過ぎないという。
僕が今Netflixで見ているドラマ『13の理由』の性暴力のシーンについても配信当初は入っていなかった注意書きが入るようになった。そういったシーンを見たくない視聴者に配慮する為だ。
そう、不倫やトラブルを起こした有名人や不快な思いをする場面を一切見たくないという人は確かにいるとは思う。だけど全部見えなくしてしまうのは配慮でも何でもない。見たくない人は見ない、見たい人が見れるような選択肢がなくなることの方が問題なんじゃないか。選ぶ権利は自分達にあることを忘れちゃいけない。
とにかく、存在するものを存在しないことにするのは今の政権だけでウンザリだ。