ソートベーカリー

小麦粉をこねてパンを焼くように、頭の中で考えたことを文章にしていきます。

手を取り合うパン

街中で外国人を見かけることが減った。減ったというかなくなった。

 

1人だけ道ですれ違った外国人は横に日本人を連れ夫婦のように見えたのでその辺りに住んでいる人だろうと予想できるが、都内のコンビニやファストフード店、ファミレスなどに必ずいた外国人店員さんを本当に見かけなくなった。

 

そんなの知らないなんて言わせない。外国人労働力に頼りきりの日本に住んでいて、その存在に気づかないということはありえない。

 

前に深夜のファミレスで接客をしてくれた店員がいた。日本語がとてつもなく丁寧だった。それだけ勉強するのは大変だったろうな、言葉を覚えてその国で働くって凄いことだな、と多少外国語をかじった身で共感した気になった。

 

コンビニやファストフード店だけでなく農業にも外国人労働者の力が必要だと何年か前に知った。毎年収穫作業の時期にやってきて農家の方と仲良くなったり信用を築いたりするという。

 

満足いく生活ができていればいいが、低賃金でキツイ工場作業に充てられる外国人の話も聞いた。こうなるともはや奴隷同然だ。

 

日本の様々な現場で働く彼らは今どうしているだろうか。

パンデミックの危険を感じて早々と祖国に帰り家族と過ごせているならいいが、職場からクビを切られ給付金の10万円も貰えず細々とこの日本の片隅で暮らしているのなら心配だ。

何せあれだけ沢山の外国人がいたんだから、貧しさに限界を迎える人だっていないとは限らない。

 

日本人にも無関係じゃない。困窮の末に盗みを犯してしまうこともあるかもしれない。そんな時もニュースでは「◯◯人が窃盗で逮捕」と報道し世間では「◯◯人恐いね〜」という差別的な反応が広まるのは目に見えている。

そんなのは大間違いだ。

自分のことばかり考えて生活する僕ら日本人が持つ彼らに対する無関心がそういった犯罪を生み出しているんじゃないのか。犯罪に手を染めるようなことにならないよう、国籍や見た目に関係なく手を取り合うことが大事なのではないか。

 

いつでも手を取り合えるように石鹸で綺麗に洗っておこうね!

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