Netflix『アンオーソドックス』を視聴。
ここで描かれるユダヤ人コミュニティの独特の文化が全て新鮮に映る。
何だあの髪型は!もみあげもカールしてるし!
女性はみんなかつらを被るの!?
部屋に入る時は柱にタッチしてる!
お祈り中に寝てる?いや目を閉じて体を揺らしてる!
見たことのない文化が現代のニューヨークの片隅に存在していることに驚きを隠せない。
主人公のエスティはそんなコミュニティで育ち、18歳で結婚相手も決められ、風習に従って婚姻を交わす。そしてすぐに子作りを求められる。
日本じゃ「女性は子供を産む機械」なんて言葉が世間を騒がせたこともあったけど、まさにこの小さなコミュニティでは多産が求められて、沢山産んだ母親は偉いという価値観が当たり前に存在している。
だから結婚後しばらくしても子供ができないエスティについて夫の母親から何度もプレッシャーを受ける。
そんな生活に耐えられなくなりエスティは1人でベルリンへと逃げるのだ。
2020年の世の中に求められる「多様性」や「人権」という言葉で考えた時に、このユダヤ人コミュニティの文化は圧倒的に時代遅れの存在となっている。男女の扱いは全く異なるし、ネットも使っちゃいけないので本当に世間を知らないまま育つ。
しかしこのドラマを観た人がそのコミュニティに石を投げることに繋がってはいけないとも感じた。自分たちの文化や伝統を守る行為を他人が否定することは許されない。ただ、エスティのようにそこの生活が合わない人には別の可能性を与えてあげてほしいなと、そう考えさせるドラマだった。