ソートベーカリー

小麦粉をこねてパンを焼くように、頭の中で考えたことを文章にしていきます。

最低限の態度も取らないパン

仕事での話。

お客さんの注文に不備があったので確認の電話をかけ回答を得た後すぐに切られてしまった。

同じ日、別のお客さんから電話が入り、質問に答えたところでまた電話が切られた。

 

日々電話対応をする中で「失礼します」や「お願いします」で終わることが当たり前だと思っていたので面食らった。

確かに令和の時代、いちいち電話での形式的な挨拶が無駄だという意見もあるかもしれないし、場面によっては電話じゃなくメールでやりとりすればいいという考えもあるだろう。だから必要最低限の会話を終えればすぐに切ってしまうという人に当たる可能性もある。といっても、この相手2人とも僕より20くらい年上なんだよなぁ。もっと若い人なら多少納得いくかもしれないが、仕事の電話でそりゃないよと言いたくなる。

 

この前役所の窓口に書類を出しに行った時は、隣のブースで顔は見えなかったけど40代くらいの女性が年配の職員さんに大声のため口で問い詰めていたのが聞こえてきた。そもそもどういう話の流れかまではわからないけど、役所の窓口で会話する態度じゃないよなぁとこっちまで嫌な気持ちになった。

 

こういった最低限の態度も取らない人に対してはまともな対応をする必要はないんじゃないかと最近思ってしまう。

 

その一方でこんなことも考える。

 

今や世界中誰もが食べたものや買ったもの、受けたサービスや店員の対応などなんでもかんでもレビューすることができるようになった。

これは大きな弊害を生んでいて、例えばたまたま店が混んでいる時間帯だっただけなのに「料理が出るのが遅い」と書かれてしまうような、”個人的な評価”をあたかも”全体的な評価”として世に送り出してしまうことも多々起こっている。

ブラックミラーの『ランク社会』というエピソードのように、人そのものの評価を周囲から点数付けされるようになってしまうと、こういった個人的にたまたま嫌だったというマイナス評価のおかげで世間からその人への対応が悪くなるということも起こり得てしまう。

 

すると先の例のような場面で、窓口に入ってきた時点でこの人は他の人からの評価がとても低いから対応は致しません、といった門前払いを食らう羽目になったりするんじゃないだろうか。そんなことがあってはいけない。「最低限の態度」を取らなかった人の背景まで僕らは知り得ないのだから。とも思うのだ。

 

取り留めのない話かもしれないが、誰にでも当てはまることなので一度は考えておきたい。

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