ソートベーカリー

小麦粉をこねてパンを焼くように、頭の中で考えたことを文章にしていきます。

ブーケトスパン

最近、結婚式について目から鱗な話を聞いた。

式の後、新婦が花束を後ろへ投げ、来客の女性が受け取るという「ブーケトス」。受け取った未婚女性が次の花嫁になれるということで、まぁ本気で信じている人はあまりいないと思うけど、結婚式のプログラムとしては割と定番になっている。

 

しかしこの「ブーケトス」、ある程度歳を経た独身女性の立場からは、自分が未婚であることの見せしめのように感じることもあるという。

確かに言われてみれば、ブーケトスに参加するのは「次は誰かな??私!」みたいなテンションの高い若い女性のイメージだし、結婚式に参列した中に独身女性がそもそも少なくて自分だけが前に出されるのは気が引けるという人もいるだろうなと思う。

更には別に結婚することが必ずしも正しい訳でもなく、独身を選んで生活する人の意思も尊重することまで考えると、確かにブーケトスがいつも盛り上がるものとは言い切れない側面もあるなと教えられた。

 

よく考えると、結婚式当日の流れを決める段階で新郎新婦が「ここでブーケトスを入れよう」と決定した瞬間があるはずで、その時点で参列者が必ずブーケトスに自ら参加してくれるという信頼があるということになる。まだ招待状も出していない段階でのそれはなかなか勇気が要る決断だと僕は思ってしまう(ましてやコロナ禍の現在は余計に参加してもらいづらいこともある)。

 

別にブーケトスが悪いこととは思っていない。けど、1つの価値観で当たり前に取り入れてしまう前に、自分の周りの人の場合ではどう感じられる可能性があるかというのを一度立ち止まって考えてみることは大切だろう。

これはブーケトスに限らない話だ。

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