ソートベーカリー

小麦粉をこねてパンを焼くように、頭の中で考えたことを文章にしていきます。

エストニア

話題を避けるパン

会社の人が社外向けの案内に「“エストニア”という言葉を入れない方がいいかな?」と相談していた。 どうやらこのツイートを見たらしい。 Estonia in Japan on Twitter: "TBSさん,またですか..いいかげんエストニア,ラトビア,リトアニアを“旧ソビエトの国“…

エストニアパン㉕帰国

墓地を出て公園を横切って駅に戻る。公園では園児が安全用の反射板のついた服を着てヘルメットを被って遊んでいる。入念だな。 駅のHesburgerに入ってみる。チーズバーガーもポテトもまぁ普通なんだけど、コーラのカップに入っている氷の量がめちゃくちゃ僕…

エストニアパン㉔墓地

7時に目が覚め、散歩に出る。地図上では近所に公園があるので行ってみるも、これは明らかに地形が悪すぎて誰も欲しがらなくて空き地になっているだけの土地だ。憩いの場とは程遠い。エストニアでは各地にRimiがあったけど、ヘルシンキにはドイツ系スーパーの…

エストニアパン㉓慣れない環境

随分歩いたので汗をかいた。タオルで拭いつつチェックインを済ませる。部屋は2段ベッドが2台並んだだけの狭い空間。同室にはいかつい男性が2人、言葉も少なく動画を見ていて挨拶もそっけない。感じ悪いなぁ。 外へ出る。日が陰ってきて少し寒い。トラムやバ…

エストニアパン㉒さよならタリン

昨夜楽しくなって飲みすぎたたせいか寝起きが悪い。しかし今日でエストニアは最後だ、荷物をまとめながら旅の出来事を思い出す。昨日思いのほか時間が短かったのでアントンに会社を案内してもらえるか頼んでおいた。ホステルの外で待っていると車で登場。早…

エストニアパン㉑多面的タリン

突然一人にされてしまったのでまだ行ったことのない道を選んで歩く。辿り着いたのは移民のマーケット。野菜が乱雑に並べられ決して綺麗な所とは言えないし、絶対に観光客は来ないようなエリアだけど、確かにここにも住んでいる人達はいる。生きている人がい…

エストニアパン⑳エストニアの特徴

朝はリンゴを齧りながら予定の時間まで待機。実は旅に来る前に僕の勤める会社と取引をしているエストニアのメーカーの社長のアントンと会う約束をしていた。仕事ではなく観光としてタリンに行きたいと話すと案内してくれると申し出てくれたのだ。約束の時間…

エストニアパン⑲歩く歩く歩く

ホステルの共用シャワールームへ。お湯が出るところと出ないところがあるってどういうことよ!?近所のカフェで朝食。晴れた日にテラス席で優雅にコーヒーとトースト、に憧れてたんだけどこの日もどんより曇っていた。 このホステルのチェックアウトを済ませ…

エストニアパン⑱雨宿り

さぁどこへ行こうか。地図を見ると「エストニア建築」という文字が目についた。説明が雑なだけなのか、そんなに変わった建造物なのか、一体どんなものだろうと期待してそっちへ向かって歩く。結論から言うとそこは街のイベントホールだった。しかし外観は石…

エストニアパン⑰比べること

起床してシャワーを浴びようとすると、ドアが開かない。なんとシャワールームが隣の部屋と繋がっていて、隣の人が使用中だったのだ!意味わかんない、そんな設計あるの!? テレビをつけるとちょうど見たことのある景色が映し出された。タリンのタムサーレパ…

エストニアパン⑯丸山

エストニアの田舎町丸山を散策するぞー! とにかく人が少ない。誰ともすれ違わない。看板にシンガーソングライターのショーのポスターがあり、それがまさに今夜だと気づいた。本当に誰にも会わないので不安になって全く興味のない雑貨屋に入ってみる。良かっ…

エストニアパン⑮何の為に口がある

翌朝はディオンと一緒にジムに行く気満々だったのだが、室内用の運動シューズがないと入れないと言われた。ホステルに帰り洗濯をしてふて寝する。次の予定はどうしよう。日程に余裕はあるので3日くらい歩いてタリンまで帰ろうかと無謀な計画を立てる。 ディ…

エストニアパン⑭バベルの塔

夕方になり、ディオンと食事に行く。エストニア料理のレストランだ。あちこちでよく見かける定番のSAKUビールとポークチョップのようなものを頼む。ドイツ料理っぽくておいしいし、1人前の量が多いのもドイツ並みだ。 ディオンは友人の韓国人から「すごい」…

エストニアパン⑬パルヌの海

早朝に誰かのアラームの音で起こされる。ディオンは荷物を置いて出かけていたので買ったばかりのサンダルを履いて一人で海に向かう。朝9時頃、まだ人のいない海岸は物凄く静かで綺麗で神秘的だった。写真を撮ってみたけど全く収まりきらない。この波の音を聞…

エストニアパン⑫ディオン

ホステルに戻ると図体の大きい男性が部屋にいた。ニュージーランド人のディオン。2019年に日本で開催されるラグビーワールドカップが楽しみだとニュージーランド人らしい発言をしていた。ラグビーが楽しみすぎて2020年にオリンピックがあることは知らなかっ…

エストニアパン⑪第3の街

この日は何故か寝苦しく、何度も起きては寝てを繰り返していた。親友が死んでしまう夢まで見た。 10時にようやく身体を起こして次の行先を考える。ざっくりと“海に行きたい”と思いパルヌという街に決めた。どうやらリゾート地らしい。前日は電車で移動したが…

エストニアパン⑩タルトゥ巡り

荷物を置いて外に出る。エストニア第2の都市がこんな辺鄙なはずはないという猜疑心だけを持って散策してみる。しばらく歩くと徐々に大きな教会や映画館が見えてきた。更にまっすぐ歩き続けるとついに現れた。大通りを挟んで3軒の大型ショッピングモール。急…

エストニアパン⑨タルトゥまで

アイリーンが起きた。Facebookをやってるか訊ねるとやっているがなんとロシアでは使えないということでインスタグラムを交換した。今日の予定を訊いてみると行先が駅の近くだというので一緒に行くことにした。アイリーンはロシアでエンジニアの仕事をしてい…

エストニアパン⑧朝散歩

昨夜アニャが飛行機に間に合うために朝早く出るとは話していたが、僕もその音で5時に起こされてしまう。アイリーンが起きたら散歩に誘おうと思っているとロビーが帰ってきた。今まで飲んでたのかよ!やっぱり行かなくて正解だった。そして彼は耳栓とアイマス…

エストニアパン⑦タリン

外は小雨が降っている。ダウンを着てても寒い。夜9時を過ぎているはずなのにまだ空は少し明るい。日本よりはるかに北にいることを実感する。目の前でバスが走り去る。もしあれに乗っていれば早くユースホステルにたどり着けたかもしれないが、せっかくならこ…

エストニアパン⑥船

汗をかきかきようやく第2ターミナルに着き、予約していた番号を券売機に入力。すると簡単にチケットが発券できた。ゲートもQRコードをセンサーに通すだけ、人が全くいなくても成立している。 2階のターミナルデッキに出ると船が既に準備をしていた。しまった…

エストニアパン⑤うろうろ

ふと見上げると建物の向こうに大きな教会の塔が2本見えたので向かってみる。割とすぐにたどり着いたが近くに誰もいないので入ってもいいものか悩みつつ教会の扉を開ける。中から聖歌が聞こえてくる。お、これは聖歌隊を見物できるグッドタイミングじゃないか…

エストニアパン④着陸

現地時間14時。ついにヘルシンキ空港に到着。 入国審査も通りスーツケースを受け取る。とりあえずトイレへ・・・。こっそりと財布の中の日本円と封筒の中のユーロを入れ替える。じゃらじゃらと音がする。ついでにトイレを済ませたけど、あれっ、便座からトイ…

エストニアパン③成田

うどんが食べたい。 早めに搭乗手続きを済ませてベンチに腰掛けた途端にそう思った。これからこの国を離れることを胃袋が名残惜しんでいるようだった。しかし今更食べられるはずもなく、10日間をなぜか我慢の気持ちで過ごすことになる。搭乗時間を待っている…

エストニアパン②誰何思

かなり前に書いた記事 エストニアパン① - ソートベーカリー の続きを書いてみる。 実は旅行で撮影した写真がほとんど消えてしまったことで書くことをやめてしまっていた。しかし自分の経験や思考を覚えているうちになるべく残しておきたいので書く。 実はエ…

旅はなくならないパン

前にYouTuberの水溜りボンドのラジオのことを書いた 長いものに巻かれるパン - ソートベーカリー 実はゲスト目当てで初めて聴いただけだったんだけど、気になる発言があった。 YouTubeに挙げる為に海外に行った話の中で「動画データが消えたらその旅なかった…

エストニアパン①

以前行ったエストニア一人旅を絡めて様々なことを書いてみる。 まず、エストニアって何処?って必ず聞かれるくらい認知度が低い。 「バルト三国?」と言える人はたまにいるけど、その三国が言えなかったりする。 高校の世界史の先生から教わった覚え方がある…